実写化の神キャストでわかる映画製作の想い

愛されている漫画であればあるほど、実写化はハードルが高いともいえる。そして中でも注目されるのがキャスティングだ。すでにアニメでも人気を博していた本作は、「実写化するとしたら」の妄想キャスティングでも盛り上がっていた。
そして実際映画化されたキャストは、超豪華だった。

主人公の花垣武道役の北村匠海をはじめ、東卍トップのマイキーこと佐野万次郎役に吉沢亮、マイキーの右腕のドラケンに山田裕貴、日向に今田美桜、ナオトに杉野遥亮、さらに磯村勇斗、間宮祥太郎、眞栄田郷敦、鈴木伸之、清水尋也と、主役級の俳優たちが勢ぞろい。しかも見事に原作にはまったキャストとなったのである。

(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会
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キャストを観ると、映画製作側の「原作への愛」は伝わってくる。原作を愛し、尊敬しているからこそのキャストがそろっていると、それはたいてい原作を愛する脚本につながる。マンガと映画とはどうしても変えなければならないことがあるけれど、長編の漫画の「どこを切り取って映画にするのか」ということや、何を生かしてなにを捨てるかも、愛次第で変わってくる。
そして、原作と映像のリスペクトと愛があり、クリエイティブの力があいまって化学反応が起きる作品は、映画を観て漫画を読みたくなり、マンガを読んで映画を観たくなり、幸せが広がる。『東京リベンジャーズ』はそんな作品だったからこそ、映画の興行収入と漫画の販売部数がともに素晴らしかったのだろう。

当然ヤンキーの抗争が中心なので、喧嘩のシーンは多く、血も流れる。しかし描かれているのは「好きな人のために/友人のために戦う」「怖さを乗り越える」「諦めない」姿だ。誰もが思ったことがあるであろう「あのときこうしていたらどうなっただろう」に直面したとき、武道が勇気をふりしぼって立ち向かうその行動で、未来は少しずつ変わっていく。

(c)和久井健/講談社 (c)2020 映画「東京リベンジャーズ」製作委員会

ちなみにアニメも含めた映画興行収入の1位は『シン・エヴァンゲリオン 劇場版:ll』、以下2位『名探偵コナン 緋色の弾丸』、3位『竜とそばかすの姫』と続く。『東京リベンジャーズ』は総合でも4位だ。そして5位は同じく漫画を実写化した『るろうに剣心 最終章 The Final』となっている。

2020年に公開されて多くの記録を打ち立てた『鬼滅の刃』の原作は、2021年に最終巻が発売されたが、『東京卍リベンジャーズ』は現在も連載中。『るろうに剣心』は映画もファイナルとなったが、映画『東京リベンジャーズ』は「絶対続編あるよね! あってくれ!」という終わり方だった。

続編についての発表はされていないが、マンガも実写も『東京卍リベンジャーズ』の「続編」がから目を離すことはできそうにない。