2022.01.03

胸に鉄骨が突き刺さった患者が運ばれてきて…看護師が「手術室」でしている凄まじい経験

右胸と左胸に鉄骨が一本ずつ…

「印象に残っている手術ですか? まだ新人のころ、夜勤に入っていたときに、胸に鉄骨が刺さった患者さんが救急車で運ばれてきたのにはびっくりしました…。胸に2本、右側と左側に鉄骨が刺さっていて、それが背中まで貫通しているんです。背中側の鉄骨は、ほかの場所にぶつかったりしないよう、刺さった後に急遽短く切ったようでした。

どういう処置になるのか、なかなか想像するのが難しくて、どんな器械(メスやセッシ〔ピンセット〕など)を準備したらいいものか迷ったり、出血が大変になるかもしれないからガーゼをたくさん用意しなきゃ…と慌てたりしたことをよく覚えています」

〔PHOTO〕iStock
 

こう語るのは、「オペ看」の奮闘を描いたマンガ『オペ看』の原作者・人間まおさん(以下、まおさん)である。

オペ看(正式名称:手術室看護師)とは、病棟で患者のケアをする病棟看護師とは違い、手術室で仕事をする看護師のことだ。その仕事の実態は、普通の看護師とは違って、世間にはあまり知られていない。

コロナ禍のなか、私たちは、いつ大きな病気にかかるかわからないという現実を改めて突きつけられた。私たちが大きなケガや病気をすれば必ずお世話になるオペ看という存在。いったいどんな仕事をし、どのような苦労を経験しているのか、まおさんに話を聞いた。

――鉄骨が刺さった人の手術に携わるというのはものすごい経験ですね。

はい、本当にびっくりしましたね…。でも、もっと衝撃だったのは、レントゲンを見た先生(医師)が、「これ、このまま抜けるんじゃないか」と言ってスポッと鉄骨を抜いたことです。これには度肝を抜かれました。たぶん、刺さる位置が何ミリかズレていたら大出血というケースだったと思いますが、この患者さんは運がよかったんですね…。

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