ウイルスをまき散らしていると差別され…コロナ禍を戦う“看護師”たちの悲痛な声

現代ビジネス編集部

あんな事態になるなんて

2019年12月――あさひゆりさんは北海道で看護師の仕事を続けて17年目を迎えようとしていた。「当時はまさかあんな事態になるなんて全く想像もしませんでした」と、あさひさんは振り返る。

「新型コロナウイルス?」
「新しく発見されたウイルスだって」
「なんか怖いね」

この頃はまだ国内での感染報告はなく、あさひさんたちはいつも通りの業務をこなしていた。しかし、遠い国で発見された未知のウイルスが、あさひさんたちが働く病院までたどり着くのにそう時間はかからなかった。

「コロナ禍でもナース続けられますか」より

翌年1月、国内での感染が見つかると、マスクの装着やうがい・手洗いなどが紹介された。するとマスクやアルコール消毒液の需要が急増し、備蓄してあった衛生用品は瞬く間に残りわずかとなったのだ。

「仕方がないので手分けして市販品を買い集めました」(あさひさん)

しかし、国内での感染が広がるにつれ不足する衛生用品の種類も増えていき、「グローブは消毒して使い回し」「マスクは1日1枚まで、汚れたら自前で用意して」などの苦渋の選択が迫られるほど、現場は深刻な物資不足となった。

スタッフの中には「防護服もN95マスクも手に入らない…そんな中でコロナと戦うなんて…」と、こうした事態に危機感を抱き、離職する者も続出したという。

だが、残ったあさひさんたちを待ち受けていたのは、さらなる異常事態だった…。

後編【「先輩たちは怖くないんですか?」コロナ禍の看護師が思わず泣き崩れた理由】に続きます。

 

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