日本以上に食べていけないバンド系の人たち

それに拠点となる場所も不足しています。韓国にはライブハウス自体が少ないです。日本の100分の1もないでしょう。

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バンドをやりたいならソウルへ出るしかないのですが、そのソウルでも、ライブハウスの90%が弘大(ホンデ)という学生街に集中しています。この弘大は有名な美術大学があって、アートや音楽が好きな若者が集まるサブカルチャーの発信地として有名です。日本だと「仙台のライブハウスを拠点に活動してきました」「広島のライブハウスでやっています」みたいにあちこちで活動していますが、韓国では弘大しかないのです。

しかも、元々少なかったライブハウスが、コロナ禍で倒産が相次いでさらに減ってしまいました。

コロナ前のソウル・弘大周辺の様子。路上パフォーマンスのスペースもあり、ストリートミュージシャンも出没する。photo/Getty Images

「さらに言えば、ライブの入場料も日本に比べるとかなり安くて、長年据え置きで、高くて3000円ほど。ライブからの収入だけで生活するのは相当難しいです。海外からの来韓アーティストがライブをすることを内韓公演と言うのですが、内韓公演ではそこそこの観客数が見込めます。でも、国内のバンド系ミュージシャンだと集客は難しい

それに2000年代初め頃までは、バンド系ミュージシャンが所属する事務所は健全なところが少なくて、正当なギャラをもらえなかったミュージシャンがたくさんいました。今、残っているバンドは、そういう苦労を乗り越えているので、トップ中のトップだと思います」(Jちゃん)