メディアが報じない…日産ゴーン事件の弁護人がいまだから明かせる「あの時の後悔」

無罪弁護人・弘中惇一郎が語る
週刊現代 プロフィール

一審での無罪を確信していた私たち弁護団は、判決日が迫ると「法廷からどうやって抜け出すか」しか考えていませんでした。出廷のために自宅を出ようとした安部さんに取材陣が殺到し、彼を守ろうとした弁護士を突き飛ばして怪我をさせる事態さえ起こっていたからです。

判決言い渡し終了後には、安部さんにいっそう暴力的な取材をするだろう。安全確保をどうすればいいか—。

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その時、助っ人を買って出てくれたのが、三浦さんでした。

閉廷後、安部さんは三浦さんが用意したワゴン車に乗って東京地裁をあとにしましたが、そのすぐ後ろに三浦さんの運転する車がぴたりと付き、その後ろをマスコミの車が何台も追ってきました。

事前の打ち合わせ通り、ワゴン車は地下駐車場に入り、続いて入ってきた三浦さんの車が狭い入り口でわざとエンストすると、後続の車は追尾できなくなりました。駐車場内に用意しておいた別の車に乗り移った安部さんは、悠々と出ていくことができたんです。

弘中惇一郎氏はほかにも「ミッチー・サッチー騒動」やタレントの中島知子氏の「洗脳トラブル」などを担当。数々の有名事件を無罪や解決に導いている。その中でも特に印象に残るのが検察の改ざんをつき無罪を勝ち取った「郵政不正事件」だ。その真相は後編の「芸能スキャンダル、検察の改ざん…「無罪請負人」がいまだから語れる、あの事件のウラ話」でお伝えする。

『週刊現代』2021年12月4日号より

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