寿命を縮める「お風呂と温泉」…寒い時期のこの入り方、実はとても危険です

「恐怖の12月」に備える

日増しに寒さが増す冬は、温泉やお風呂であたたまるのも贅沢な楽しみのひとつだが、実は12月は1年を通してもっとも入浴中に死亡する人の数が急増する時期でもある。そんな不幸を防ぐため、前編の「最悪の場合は死に至る…12月に「やってはいけない」危ない風呂の入り方」では、「ヒートショック」と「浴室熱中症」に至るまでのメカニズムを紹介した。

自宅での備えは完璧でも、温泉や室内との温度差、運動直後の場合など、気をつけるべき点はまだまだある。その備えを専門家が解説する。

「源泉かけ流し」のリスク

日本温泉気候物理医学会会員で医師の佐々木政一氏が解説する。

「せっかく身体に良い温泉に来たから、元を取るためにたくさん入ろうという方がいますが、これはかえって身体に負担のかかる危険な行為です。

温泉の場合、水道水に浸かる家庭の風呂よりも血管が拡張しやすく、入浴を続けていると血圧もよく下がります。特に、炭酸泉と呼ばれる二酸化炭素を含む温泉は、手足の末梢血管も拡張させるため、ヒートショックが起こりやすくなるのです。

それに、草津温泉に代表されるように、あえて湯温を下げない源泉かけ流しの温泉では、湯温が45度近くになる温泉もあります。ここまで高温だとのぼせやすくなり、浴室熱中症に陥るリスクも高くなります」

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また、内湯から露天風呂に行く際は、一度気温の低い外へと出なければいけない。これも血圧の急変動を引き起こす原因となる。冬の湯治場は常に死と隣りあわせの状態が続くのだ。

では、頻発する浴室事故から身を守り、「恐怖の12月」を乗り越えるためには、どのようなことに気を付ければいいのか。浴室死に至った人たちの共通項から考えてみよう。

浴室と脱衣所の気温が低く、リビングとの気温差が大きい家に住んでいる人の危険度が上がると指摘するのは、東京都市大学人間科学部教授で医師の早坂信哉氏だ。

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