2021.12.09
# 週刊現代

父親から2500万のアパートを「生前贈与」された66歳男性が「大後悔」したワケ

税金が数百万円単位でかわる

贈与のルールが激変する'22年まで、残り1ヵ月を切った─。この年末にうまく「名義変更」できるかどうかで、税金は数百万円単位で変わってくる。いつ、誰が、何をすればいいのか。最新知識をお届けする。

あの特例が使えない!

「『家賃収入もあって、このまま持っていると相続税がどんどん高くなるから』と父親から言われ、埼玉県内の小さなアパートを贈与してもらったのは、'15年のことでした。贈与税をゼロにできる相続時精算課税制度も使えるので、お得だと思ったのですが……」(増田孝仁さん、66歳・仮名)

亡くなってから妻や子供に相続する財産を、生きているうちに「名義変更」してしまう。現状、この生前贈与には、2つのやり方がある。

1つ目が、増田さんが使った相続時精算課税制度だ。2500万円まで贈与税非課税で財産を渡すことができる。ただし贈与した人が亡くなってから、この制度を使って贈与を受けた分は相続財産に加算され、課税されることになる。

そして2つ目が暦年贈与だ。年間110万円まで非課税で贈与できる制度で、長い年月をかければ大金を渡せるため「節税策」として人気だった。

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ところが今、財産の「名義変更」のやり方が激変しようとしている。次章で詳述するが、2022年に暦年贈与が廃止に向かう可能性が急浮上しているのだ。

来年の新ルールの下では、生前に財産を「名義変更」しようと相続時精算課税制度を使う人が急増するはずだ。その結果、手続きの違いを理解しないまま「落とし穴」にハマる人が続出しかねない。冒頭の増田さんは嘆く。

「昨年、父親が亡くなって相続が発生し、贈与を受けた分は遺産に含めて計算をしました。その時、担当した税理士からこう言われたのです。『相続時精算課税制度を使っていなければ、お得な特例で税額を減らせたのに。もったいない』」

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