A子さんとも時折小学校のことが話題にのぼりましたが、「そうだよね。私もそう思う。小学校受験は親の負担も大変そうだしね」という反応だったそうです。家も近く、学区も同じだったので「卒園後は同じ公立小学校だね」と言い合っていました。
そんなA子さんの様子が少しずつ変わり始めたのは、お子さんさんが年長にあがってから。
「それまでは、降園後その日の気分で他の友達も誘っていっしょに公園に行って遊ぶことが多かったのですが、そこにA子さん親子が一切来なくなってしまったんです。お迎えのときに、A子さんに『最近B美ちゃん(A子さんの娘)といっしょに遊べなくて寂しいって娘が言ってるんだけど、何かあった?』などとさり気なく聞いても、『いや、別に。このところちょっと忙しくて…』と、どこか素っ気ない態度になってきました」
A子さんの変化を訝る青木さん。

そんなある日、同じ園の知り合いのママから、仰天の情報が入ってきました。
「A子さんち、お受験するらしいよ。最近お受験教室に毎日のように通っているみたい」
「へーそうなんだ」と平静を装いつつ答えた青木さんでしたが、「自分でもびっくりしたのですが、驚きに加え、怒りに近い感情が押し寄せてしまいました」といいます。