フルーツ店で思いがけない出会い

宿の中に入ると、「日本の実家ってこんな感じだよね」というぐらいの凄まじい実家感に驚いてしまった。しかも、宿にはお風呂まで付いており、日本から遠く離れた南米ペルーにいるのにまるで日本にいるみたいな不思議な感覚だ。

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ご主人は物凄く親切できめ細やかな気遣いができる日本人よりも日本人らしい雰囲気の男性で、手の込んだ朝食を出してくれたりと、ペルーの治安にビクビクしていた私は心底ホッとできた。

リマで小学生に囲まれて記念撮影。とにかくペルー人は陽気!写真提供/歩りえこ

ナスカやマチュピチュへ行く前にリマに数日滞在することに決めた私は近くの市場へ果物を買いに行くことにした。ペルーの果物はとても美味しく、ジャックフルーツやスーパーフードとも呼ばれるグラナディーヤ、サボテンの実であるサンキなど日本ではなかなか食べられない珍しいフルーツの宝庫だ

ジャックフルーツを買うために果物屋の店主に話しかけようと顔を見ると、何とも言えない懐かしい感覚に包まれた。今時の日本人のスタイルとはどこか違う、昔の昭和の雰囲気が漂う日本人の顔をした青年だった。

「日系ペルー人ですか?」

青年は恥ずかしそうに頷いて、はにかんだ笑顔を見せた。思わずキュンと胸が締めつけられるほど子犬のように可愛らしい笑顔だ。

私は自分のルーツでもある日系ペルー人と仲良くなりたかったし、この南米の地に根を下ろしてどんな生活をしているかに興味津々だった。