アップルの年収は7400万円超!? 米企業の強烈な稼ぐ力とその源泉

ファブレス化が驚異的な生産性を生む
野口 悠紀雄 プロフィール

トヨタとサムスンのどちらに将来性があるか?

トヨタは、盤石の強みを持つ企業のように見える、しかし、将来はどうだろうか? サムスンと比較してみよう。

従業員1人あたりの時価総額を見ると、サムスンは132万ドルで、トヨタ67万ドルの倍近くになっている。時価総額は、企業の将来を表わす指標だ。これで見る限り、サムスンのほうが将来性があるということになる。本当にそうだろうか?

すでに見たように、1人あたりの売上高はトヨタが80万ドル、サムスンが71万ドルと、トヨタの方が多い。しかし、売上のうちの付加価値の比率は、トヨタは15.2%なのに、サムスンは34.9%と倍以上になる。サムスンは、原材料費をあまり使わずに利益を上げられる生産活動を行なっているのだ。

さらに、自動車とスマートフォンの違いがある。自動車産業は、これから大きく変貌する。EVになり、自動運転になる。自動運転になるという点では自動車も情報化する。その中でトヨタがどのような位置を占めるかはわからない。実際、テスラは、時価総額ですでに、トヨタを抜いている。

 

それに対して、サムスンが作っている製品は、スマートフォンや半導体だ。それらは、今後ますます重要性を増していく。

製品に将来性があるという点で、サムスンはアップルと同じだ。それが、1人当たり時価総額におけるトヨタとの差に表われているのだ。

関連記事