迷走するイージス・アショア代替案…「壮大なムダとなる可能性」が指摘されるワケ

冷静に代替案を再考すべき

「壮大なムダ」との指摘も

地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」の迷走が止まらない。配備を断念、代替案は昨年末の閣議でイージス・システム搭載艦2隻となったが、どんな艦船にするかでまた迷走、2022年度予算での建造費計上を見合わせた。

岸田総理(左)と岸防衛大臣(右)/photo by gettyimages
 

防衛省OB、ミサイル防衛専門家などの間では、(1)これから設計、建造しても実際の配備が10年後になってしまうこと、(2)選定したレーダーSPY-7に米の品質保証がついておらず予算が高騰すること、(3)米が進めているグアムの統合防空・ミサイル防衛システムと連関していないこと、などから壮大なムダとなる可能性が指摘されている。

防衛システムが、開発から配備、そして維持整備をして一生を終えるまでにかかる経費=ライフサイクルコストについて、イージス・システム搭載艦2隻では後述するように調達費が1兆円以上と目されている。米国防調達大学が一般的に示している3:7ルール(調達コストと維持管理コストの割合)に当てはめると、維持管理コストは約2兆3000億円なので、イージス・システム搭載艦のライフサイクルコストは少なくとも3兆3000億円となる。

防衛費のGDP(国内総生産)1%超えが指摘され、引き締めが求められるなか、ムダは許されない。その検証をしてみよう。

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