2021.12.15
# 読書

「学習マンガ」が好調な一方、苦戦する「児童マンガ」…子ども向けマンガ市場の“いびつな構造”

学習マンガにだけ追い風が吹く

毎日新聞社と全国学校図書館協議会(全国SLA)が全国の小中高生を対象に毎年実施している学校読書調査では、小中高生が雑誌を読まなくなりすぎた結果、2021年調査からついに「読んだ雑誌」に関する調査を経年で行うことを中止した(グラフは各年の学校読書調査より作成)。

日本雑誌協会「印刷部数公表」2021年7月~9月によると、児童マンガ誌(というよりマンガ以外も含めた児童向け雑誌カテゴリ)トップの「コロコロコミック」は36万部、「ちゃお」は約20万部。

児童マンガはもともと「雑誌は売れてもコミックスは売れない」と言われてきたが、雑誌も漸減傾向を逆転できていない。

一方で、学校読書調査によれば、小学生の「書籍」の平均読書冊数は過去最高の12.7冊となり、学習マンガに関しては定番の『日本の歴史』から理系学習マンガの『科学漫画サバイバル』『どっちが強い!?』、キャリア教育ものの学研まんがでよくわかるシリーズひみつ文庫などの人気が堅持されている。たとえば『サバイバル』は累計発行部数が1000万を超えており、「少子化だから仕方ない」とか「児童向けマンガのコミックスは売れない」という理屈は学習マンガにおいてはあてはまらない。

 

少子化にもかかわらず児童書(子ども向けの「書籍」)市場は堅調であり、学習マンガは「児童マンガ」カテゴリではなく、「児童書」カテゴリに入っている。

どちらも「子どもが読むマンガ」のはずなのに、なぜ学習マンガにだけ追い風が吹くという奇妙な現象が起きているのか。

SPONSORED