消費者同士で食について繋がり、
新しい価値観と意識を持つ

サプライチェーンの問題は個人で解消するのは難しいが、毎日の暮らしの中で、「食べ物を捨てない」「残さない」「無駄にしない」以外に、私たちにはなにができるのだろうか。

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「例えば消費者同士で繋がってみるのはどうでしょう。いまはSNSやアプリで同じ思いを持っている人と繋がりやすい。個人的には、ECサイトの消費者評価を食品の世界にもっと取り入れたらいいなと考えています。海外のアプリで、半額になった商品情報を消費者が撮影してアップするものがあります。それを見た人はわざわざ行くことはないにしても、近所にいたら足を運ぶことはあるかもしれない。値引き情報だけでなく、値段以外の価値をシェアするなど、消費者同士で簡単に繋がれる画期的な仕組みは今後もっと生まれそうです。日本にも飲食店の余った料理や余剰食品をレスキューするアプリ『TABETE』や、規格外野菜をはじめ生産者から直接買えるサイト『食べチョク』など、私たちがコミットしたいと思う店や仕組みをダイレクトに選ぶことができる時代にいます。買う場所や買い方を変えようと意識するだけでも十分効果はあるのではないでしょうか」

最近では、小売店と官公庁が進めている『てまえどり』というキャンペーンもある。

「今までの行動を変えてもらおうとするものですね。行動とともに重要なのは個人だけでなく社会全体の意識改革です。僕が普及活動を推進している『ドギーバッグ』は、残した料理をテイクアウトするものですが、アメリカでは当たり前になっている。日本でももっと自然な行為として普及したらいいなと思っています。周りがやっていないと、どうしても他人の目を気にしてしまうこともあると思いますが。そういった空気を変えていくことは難しいかもしれませんが、仲間同士で繋がっていけば、食に対して、より高いリテラシーを持った社会に変わっていくと思います

さらに、売れ残り品や規格外品など、どんな状況でも「サプライズを楽しむ」「変化を楽しむ」という前向きな姿勢もキーになるという。

やらなきゃいけないという使命感ではなく、新しい料理や食材との出会いにワクワクする気持ちがあれば持続可能な食の活動になる。サプライチェーンは最新の技術を駆使し、消費者は柔軟な心をもって主体的に選択していくことにフードロス解決の未来があると思っています」

ドギーバッグ

アメリカなどで見られる、外食した際の「食べ残し」を持ち帰る容器のこと。現在日本でも普及活動が行われる。ドギーバッグ普及委員会:www.doggybag-japan.com

てまえどり

商品棚の手前にある商品を選び、販売期限が過ぎたものの廃棄を減らす活動。一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会、農林水産省、消費者庁、環境省が連携。

フードレスキュー

飲食店で余った料理や規格外野菜の販売、仕入れキャンセルとなった余剰食品など、フードレスキューできるアプリやサイトが急増中。次ページで体験レポートを紹介。


参考資料:『食品ロス及びリサイクルをめぐる情勢』令和3年5月時点版(農林水産省 食料産業局)

●情報は、『FRaU SDGs MOOK FOOD「おいしい」の未来。』発売時点のものです。
Illustration:Minoru Tanibata Text & Edit:Chizuru Atsuta

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