これは国産ワクチンの副作用か、中国で突如「脳梗塞」検索急増の怪

国策急開発のツケを疑うネット民

9月下旬から中国のネット上に不気味な流行が起きている。あるSNS「微信」投稿者によると。キーワード検索数で、「脳梗塞」や「花輪(葬儀用の)」が突然、1日あたり1000万回以上に上るようになったという。それまでは、このような数字の突出はなかった。

なぜ9月下旬以降なのか。この投稿者は、この時期、接種に加速がかかっていた、新型コロナウイルス用ワクチンの副作用を疑いの目を向け、また、その説がネットの世界で広がっている。実際の因果関係は不明だが、政府以外の誰も保証していない中国製ワクチンの安全性への不信感が、中国人の間で根強いことだけは確かだ。

驚異的な強制接種のスピード

中国政府「国家衛生健康委員会」の疾病予防制御局(以下「疾病予防局」)は中国国内における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のワクチン接種状況を連日発表している。11月18日付で疾病予防局が発表した11月17日までの時点におけるワクチンの累計接種回数は24億978万回であった。

by Gettyimages

一方、 オックスフォード大学とNPO団体「ザ・グローバル・チェンジ・データ・ラボ(The Global Change Data Lab)が共同で運営する「Our World in data」が2021年11月20日時点で取りまとめた新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に関する中国のワクチン接種状況は以下の通りであった。

・ワクチン接種回数(累計)    :24億978万回  <世界第1位>
・ワクチン接種回数(100人当たり): 166.86回
・ワクチンを少なくとも1回接種した人(累計):11億8524万人 <世界第1位>
・既定回数のワクチン接種を完了した人(累計):10億7385万人 <世界第1位>

上記1の数字は中国・疾病予防局が発表した「11月17日までの時点におけるワクチンの累計接種回数」が出所であることが分かるが、上記2、3および4の数字については疾病予防局の発表には含まれていないので、それらの出所は不明である。

中国で2020年11月1日を基準日として実施された「第7次人口普査(第7回国勢調査)」の結果として、2021年5月11日に発表された総人口は14億1178万人であった。この総人口を前提に上記3と4の比率を計算すると、それぞれ84%と76%となる。

11月24日時点における日本のCOVID-19ワクチン接種回数は累計1億9632万回であり、その内訳は1回以上接種者が9960万人(総人口に対する比率:78.6%)、2回接種完了者が9672万人(76.4%)であった。総人口に対するワクチン接種比率は日本と中国の間に大差はないが、日本と中国のワクチン接種回数(累計)には12倍以上の大差が存在する。

 

中国では2020年12月15日に重点的な医療関係者に対するCOVID-19ワクチンの試験的接種が開始された。それから16日後の2020年12月31日に国薬中生北京(シノファーム北京)製のCOVID-19ワクチン「衆愛可維(BBIBP-CorV)」が国家承認されたのを前提として、中国政府は2021年3月下旬から一般国民に対するCOVID-19ワクチンの無料接種を開始した。

11月17日までの約8カ月間で上述のように24億978万回のワクチン接種を行ったのであり、半ば強制的な接種であるとはいえ、この速度は驚異的であると言えよう。

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