スポンジでごしごし洗っていいのは、シリコンゴムだけ

そして、「使用後もできれば水洗いはしないほうがいいです。水洗いすると、シリコンやテフロンがはがれてきてしまいます」と櫻井さん。

水洗いではがれるというのなら、何で洗えばいいのか。

「柔らかい布でふきとってください。シリコン加工のない銅や他の金属も、お手入れの基本は同じで、できるだけ濡らさない。特に銅は水に弱く、さびて緑青が出ると、取るのがやっかいです。できるだけ水は使わず、拭いてきれいにする。そして頻繁に使っていただく。金属製品は頻繁に使うと、型に油がなじんで使い心地がよくなっていきます。革製品や革靴を使いながら馴染ませていくのと、似たイメージですね」

使うほどに馴染んでしなやかになり、味が出てくる革製品と、考え方は一緒。Photo by Getty Images
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櫻井さんは続ける。
「そういったこともあり、最近よく売れるのは、シリコンゴム素材の型です。型離れしやすく、コーティング加工ではなく、素材自体がシリコンゴムでできているので、はがれる心配がありませんから、水や洗剤でごしごし洗える。カヌレの失敗は、型にくっついて表面がはがれてしまうことが多いのですが、そうした心配がなくなります」

ちなみに、テフロン加工型やシリコン加工型に塗るのはバターなどの油脂だが、銅やアルミには、蜜蝋という、ミツバチの巣から取れる蝋を精製したワックスのようなものを塗る。もちろん無害で、口に入っても問題ない。