2021.12.17

大絶賛…!山下智久の「圧巻の肉体美」が話題に。そのスゴさを学者が解説

大絶賛を浴びている山下智久の写真集『CIRCLE』によせて、早稲田大学で大人気のポップカルチャー研究者である柿谷浩一氏が、アイドル、俳優、歌手の枠を超えて進化し続ける山下智久の「圧倒的な存在感」について論じた。

第1回はこちら:学者が絶賛…! 山下智久が「奇跡の俳優」と言われる驚愕のワケ
第2回はこちら:『山下智久』を学者が「唯一無の存在」と絶賛する、驚きの理由
第3回はこちら:学者がおどろいた、山下智久さんの「圧巻の肉体美」…その姿に胸が熱くなってくる

山下智久の存在を捉えるモノクロ世界

山下智久は「努力」の人である。だがその苦労や辛さをことさら言葉にしたり、表情等に出してみせないのが彼の特色であり、美学でもある。

とりわけ活動を海外へも拡大した独立後は、instagram(やファンサイト)を通じ報告はあるものの、挑戦や努力の過程を垣間見る機会はこれまでと比べ幾分なり減ったようにも感じる。だがそんな中ときも、いつも彼は人知れず、黙々と変わらず「己と対峙」し、自身のスキルや感性を錬磨し続けている。

山下智久
 

そして気づくと、想像の上回る形で、作品のかたちにして驚かせてくれる。そうしたこちら側からはなかなか見ることの難しい――だからこそ人々を魅了してやまない、愚直なまでの「ひたむき」な姿が、写真集全体によってしっかり切り取られている点も評価しておきたい。

特徴的なのは、全79枚の中に、「笑顔」の山Pの写真がほぼ一枚もないこと。大半の口元は閉じられ、まっすぐ世界を受け止めるように「凛とした風采」が際立つ。

言葉を発するような会話的な場面もない。モノクロとカラーが不規則に入れ替わるが、枚数的に多く、最後を除いて各パートの始まりを飾るのは前者。そのベースから強くただよってくるのが「静謐で内省的」なトーン。それがじつにいい。

ひとつには、さまざまな自然=世界の断片に触れながら、そこに刻まれた悠久の時の厳粛さや、時に険しく厳しい自然の表情を粛々と受け止める。

自然は何も語らない。深く見入り、入り込むことでしか真の対話はありえない。そうしたレジャー的や演出的な雰囲気ではない、自然に深くどっしり向き合う構えが現れていることがまずあるだろう。これはこれで山下智久らしい。だがそれ以上に、別の彼の独特なありようも、イメージを通じビビッドに響いてリアルで刺激的なのだ。

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