リモートワーク中の朝、突然泣き出した妻。明確な理由は語られていないが、描写から、仕事やコロナ禍のストレスなどが想像できる。

「ダメだね、こんなに弱くちゃ」と言う妻に、かける言葉が見つからず、ただ抱きしめることしかできない夫。「弱くてもいいよ」の一言がなぜ言えなかったのかと自問する夫は、自分の中にも似た弱さがあることに思い至る。

漫画の中の夫は、妻の「仕事も悩みもない所に行きたい」という望みを叶えるべく、「空想旅行」に連れて行く。そして、夫婦とは何かについて気づきを得る。

弱いものと弱いものが身を寄せ合う口実が夫婦なのかもしれない

Twitter上では、「泣いた」「静かな感動がある」といった声と共に、強いほうが弱いほうを「支える」のではなく、弱いもの同士が「身を寄せ合う」という夫婦のあり方に共感する声が見られた。

漫画の作者である漫画家のうえはら けいたさん(@ueharakeita)に、この漫画に込めた思いについて聞いた。

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森山直太朗の曲から生まれた

「実はこの漫画は、今年の10月にリリースされた森山直太朗さんの新曲『カク云ウボクモ』のプロモーションのために制作したものなんです。でも、自分の作品を整理する意味で先日、個人アカウントで漫画をツイートしたら、想像以上の反響がありました」(うえはらさん、以下同)

企業のプロモーションという文脈ではなく、コンテンツに対する純粋な反応からバズが生まれるのは、いまの時代らしい事象だといえる。
そもそも、なぜうえはらさんは森山さんの曲の漫画を描くことになったのか。

「以前、広告代理店に勤めていたのですが、そのときの同僚から、森山直太朗さんの新曲のジャケットと、曲に連動した漫画を制作してほしいと依頼されたんです」

曲にのせて漫画を朗読した動画が森山直太朗さんの公式YouTubeチャンネルで配信されている。

漫画を制作するうえで、うえはらさんは森山さんからある条件を提示されたという。