2021.12.05
# 不動産

「定期借地権だから、安い」は過去の話…「定借マンション」の新潮流をご存知ですか

カギは絶好立地と建物の質

定期借地権方式のマンションの「変遷」

定期借地権という方式の分譲住宅が登場するようになったのは、1992年(平成4年)借地借家法が改正され「定期借地権」が生まれてからだ。

それまでの借地権方式(旧借地権とか一般借地権と呼ばれる)では、借り手の権利が強く、「1度土地を貸したら、戻ってこない」という状況が生じてしまった。土地所有者はそれを嫌い、自分の土地を借地として人に貸すことをしなくなった。

そこで国は、土地所有者の権利を強くし、契約期間の終了後は更新することなく、土地が返還される借地、「定期借地権」を新たに作った。土地を期限付きで借り、建物は自分のものになる方式で、住宅の場合、土地の賃借期間は50年以上とされた。

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定期借地権方式のマンション(以下、定借マンション)が増えだしたのは2000年頃からで、最初の10年ほど、定借マンションは、「安さ」を第一の特徴にした。

たとえば、2008年に分譲された「シティタワー品川」は驚くほど安かった。土地の持ち主が東京都で、住友不動産をはじめとした民間事業者が超高層マンションを建設したもので、2008年の分譲当時、80平米の3LDKが4000万円前後となり、3000万円台半ばで購入できる3LDKもあった。

リニア中央新幹線の始発駅となることが決まっている品川駅から徒歩10分で、この価格水準である。2008年当時でも圧倒的に安いと判定され、全829戸が1度の販売で完売。大部分の住戸が抽選となった。

その印象が強烈だったこともあったのだろう、以後、「定借マンションは安い」というイメージが定着した。 ところが、実際の定借マンションは、その後「そんなに安くない」という方向に進んでいった。

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