ジュクコという名前の人気ブロガーであり、予約が取りづらい東大卒プロ家庭教師の長谷川智也さんが『中学受験 自走モードにするために親ができること』(講談社)という本を上梓し、話題となっている。

中学受験 自走モードにするために親ができること

本書は年々加熱 している中学受験に関して2500を超える家庭を実際に見てきた著者が、「どう“戦えば”わが子を希望の学校へ合格させられるか」「そもそも中学受験するべきなのか」などへのヒントを凝縮させたもの。今まさに受験に向かっている家庭、これから考えたい家庭には大きな救いになりうる一冊だ。

刊行を記念して、本書より数回に分けて、中学受験に必要な家庭でのポイントやコツを一部抜粋・改編して掲載していく。
第4回は「偏差値」について。受験期の子どもを持つ親なら一喜一憂しがちな偏差値を、どうとらえればいいか。ぜひ参考にしてほしい。

「偏差値」ではなく、「素点主義」で

受験勉強中は、 「偏差値」のことは、あまり気にしないで大丈夫です。
偏差値とは、僕のような家庭教師や塾など、プロが使う指標。家庭で使いこなすにはちょっと難しい道具なのです。

偏差値の数値は、全体の出来が悪く自分の出来が良ければ高く出ますし、その逆ならば低く出る。その子の、その時点での真の学力を測るには、案外あいまいな要素が大きい。仕組みをよくわかっていないまま、右往左往している方も気になります。 「うちの子、模試でA中学はずっと合格率80%だったのに。でもA中学に不合格だったんです…」
数年に1度くらい、そんなふうに嘆くお母さんも出てきます。

偏差値を見る場合は注意が必要 Photo by iStock

例えば、A中学は、四谷大塚の模試で合格率80%とされる偏差値が「55」と出たとします。その子はいつも、四谷大塚の模試で同程度の偏差値は獲得していた。だから、A中学は安泰だと思っていたのに、実際は落ちてしまった、というようなケースです。

よくご存じの方には説明するまでもないのですが、あえてここで指摘します。
偏差値とは「50」を平均とし、そのテストを受けた子たちの中で自分がどれくらいの位置にいるかを「相対的に」表す数値。ちなみに、「合格率80%」とは、該当模試の受験生の中で、その学校の入学難易度を測ってみた「目安」です。つまり絶対的な確定値ではありません。
その上で、次の事実があります。