ロンドンに住むイラストレーター クラーク志織さんの連載「イギリスのSDGs事情ってどうなのさ?」。イギリスの人たちがSDGsの理念を日々の暮らしにどう取り入れているのかを、パンチの効いた軽妙なタッチのイラストつきでレポート! 笑いと学びのつまったコミックエッセイです。今回お届けするのは、クラークさん自身の貴重なミレーナ装着体験記から考える、日本の婦人科系医療制度について。

※「ミレーナ」は商品名で、正しい表記は「ミレーナ(R)」とする。(以下同)

 

私がミレーナ装着へ踏み切った理由

突然ですが、みなさんミレーナってご存知ですか?
女性ホルモン(黄体ホルモン)であるレボノルゲストレル放出型子宮内避妊システムのことで、子宮腔内に放出されたレボノルゲストレルの子宮内膜への局所的なホルモン作用により、子宮内膜の増殖を抑えます。避妊目的として承認されていますが、厚労省によると、装着することで経血量が減少、約20%の女性が無月経となるそう。また、5年間の避妊効果が持続することから、月経困難症の治療においても長期的な使用が期待できるとされています。(※1)

数年前からミレーナのことはなんとなく知っていたとはいえ、あまり馴染みがないせいか未知のものに感じてしまい、なかなか挑戦する勇気を出せずにいました。けれど、自分なりに調べたり、友人たちの間でも実は利用者が多い事を知るにつれて「そんなに謎のものじゃないのかも」とだんだんと気持ちが傾きはじめました。

そんな矢先、別の検診でお医者さんと話していたところ「今度やっちゃう?」と気軽に言われ、私も「じゃあやってみます!」と意を決し、2ヵ月ほど前に装着してきました!

ミレーナを試した一番の理由は、「できることなら生理の煩わしさにさよならしたいから」です。

私は生理の症状が重い方でもないと思うのですが(多分、人とあまり話さないので比べられないのですが)、毎月鎮静剤を飲むほど生理痛がひどく、それが一番の悩みでした。ただ、特に月経困難症などと診断されたわけではなく、「生理がない方が生活が快適そうだな」という理由でトライすることに。

施術当日、痛み止めを飲んでから病院に向かいしばし待合室で待つ。その日は診察用ベッドが故障したとかで待ち時間が延びたのですが、病院のスタッフはみな愉快な雰囲気で、「故障したおかげで新品の診察台だよ。ラッキーだね!」とこれまた陽気に言われ、いざ、装着へ!

本来は装着前にドクターが子宮の状態をチェックする簡易的な検査をするのですが、私の場合、もう少し詳しい検査がしたいということで、内視鏡を入れて子宮の状態をチェックすることに。この検査がめちゃくちゃ痛くて、思わず「アウチ!アウチ!」と声が出ました。というか痛すぎて途中から「いててててて!!!」と日本語になっていたほど......。私があまりに痛がるのでドクターが手を握ってくれました。感謝。ミレーナ装着にかかる時間はものの数分! 私はそこまで痛くはなかったです。

※装着時の痛みには、個人差があります。

そんなこんなでミレーナ装着が無事終了。
子宮鏡検査の痛みでフラフラになっていた私にスタッフのみなさんとても優しく、ロビーでしばらく休んだのち、スタッフが病院の出口まで付き添ってくれ帰宅しました。

※1 https://www.mhlw.go.jp/topics/2012/03/dl/youbousyo-347.pdf