有名な阿波おどり、鳴門のうず潮、すだち……。それらも確かに徳島のひとつの“顔”だけれど、実は、もっともっと味わい深い名所や名物があり、それらとうまく共生している人びとがいるのです。サステナブルな“新しい徳島”に触れる前に、まずは基礎知識からご紹介します。

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徳島県の基本情報

四国の東部に位置し、北は香川県、南は高知県、西は愛媛県に接している徳島県。県の西から東に流れる四国最長の大河・吉野川河口に栄えた徳島市が県庁所在地だ。内陸部は1000m超えの山々が連なり、山地が面積の8割を占めている。海も美しく、南部・太平洋側の「四国の右下」は日本有数のサーフィンスポットとしても知られている。徳島の別名「阿波」は、古代に粟がよくとれたことから「粟国」と呼ばれていたのがルーツ。大化の改新で、現・阿南市あたりの南部の国と合併し、「阿波国」と表記されるようになった。

A 大塚国際美術館
ゴッホの「ひまわり」、ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」など、世界の名画1000点以上が見られる美術館。実はこれら、陶板に名画の写真を転写してつくったもの。礼拝堂の壁画や天井画を再現した空間は、そのスケールに圧倒される。

B 鳴門のうず潮
鳴門市と淡路島(兵庫県)を結ぶ大鳴門橋の下に広がる鳴門海峡。そこで瀬戸内海と紀伊水道の潮がぶつかり発生するのがうず潮だ。見られる確率が高いのは干潮と満潮時刻の前後約1時間半。確実に見るためには訪れる前に潮見表で確認を。

C 阿波おどり会館
開催日(徳島市では毎年8月12~15日)でなくても、阿波おどりを間近で見たい。そんな希望を叶えてくれるのが、毎日公演を行う〈阿波おどり会館〉。館内には見どころたっぷりのミュージアムや、お土産ショップ〈あるでよ徳島〉がある。

D お遍路・第一~第二十三番札所
煩悩を消し願いをかけながら、弘法大師・空海が約1200年前に開いたとされる四国八十八ヶ所霊場(総距離1200~1400km)を巡る「お遍路」。そのスタートである第一番札所〈霊山寺〉は徳島にある。第二十三番札所〈薬王寺〉まではおよそ240km。

E 阿波の土柱
緑豊かな地に突如として現れる、巨大な土の柱がカーテンのように連なった大地のアート。約100万年前に土や砂礫が堆積した土地が隆起し、雨水の浸食によって削られてできた。天才放浪画家の山下清もこの地を訪れたという。

F 眉山
徳島市のシンボルでもある、標高290mの眉山。万葉集にも詠まれている優美な山で、日本の自然100選にも選ばれている。山頂までは車かロープウェイでも登ることができ、天気のいい日は淡路島まで望める。夜景スポットとしても人気。

G 祖谷
川に沿った断崖絶壁の渓谷がつづく山深いエリア。祖谷へ向かう際の県道32号は道幅が狭くカーブも多いので、とくに冬場の運転は注意して。到着まではひと苦労だが、絶景、アクティビティ、温泉、グルメありの楽しい秘境。

H うだつの町並み
かつての脇城の城下町の一角、「うだつ(隣家との境界に取りつけられた防火壁)」が多く見られたことから「うだつの町並み」と呼ばれてきたエリア。江戸時代の雰囲気のなかに新しいショップも点在していて、町歩きにぴったり。

I 大浜海岸
ウミガメが産卵にくる場所として有名な海部郡美波町。とくに毎年30頭前後のアカウミガメが上陸する大浜海岸は国の天然記念物に指定され、かつてNHKの連続テレビ小説『ウェルかめ』の舞台にもなった。見学は5月中旬~8月中旬が狙い目。

J 剣山
四国の中央部にある四国山地を形成する徳島最高峰1955mの山。比較的なだらかなのに“剣”の字が使われるのは、安徳天皇の剣を山頂に埋めたという言い伝えに由来する。古くから山岳信仰の対象とされ、日本百名山にも選ばれている。