2021.11.27
# サッカー

大久保、玉田、阿部…今季で「現役引退」を表明した3人が、サッカー界に遺したもの

レジェンドたちが抱いていたポリシー
二宮 寿朗 プロフィール

彼はこう語っていた。

「チームがいいときはそんなに心配する必要がない。逆にチーム状況やスタジアムの雰囲気が良くないときには、逆に(自分が)出ていかなきゃいけない。良くないことがない限りは、あんまり仕事はないんです(笑)」

良くないときにこそ先頭に立って引っ張るリーダー。その鉄の意志もまた、阿部のストロングポイントであった。

意外だったのは、キャプテンとしての責務を重いと感じたことがないと語ったこと。

「クラブの規模は大きいし、大勢のみなさんの期待もある。確かに『大勢の人の気持ちを背負うのは重そうだね』って言われたこともありましたけど、それは凄く光栄なこと。ポジティブな意味でその重さがモチベーションになっています」

体のみならず、メンタルにおいても彼はタフなフットボーラーであった。

周りを引っ張り続けた「どん欲さ」

大久保嘉人は「欲」の人である。

セレッソ大阪の大久保嘉人選手[Photo by gettyimages]
 

ストライカーとしてゴールへの欲望をぎらつかせてきた。川崎フロンターレ時代の2013~15年には史上初となる3年連続得点王に。またJ1通算191ゴールは歴代断トツの数字。2位の佐藤寿人(2020年シーズン限りで引退)に30点差をつけている。

大久保のゴールを多く演出した名パートナーの中村憲剛から「終盤になって周りが(疲れで)足を止めていても、最後まで足を動かしてゴールを狙っていたのが嘉人だった」と聞いたことがある。ただ、己のみのゴールに固執していたわけではない。チャンスメイクもこなし、チームの勝利に対する欲も人一倍強かった。

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