「可愛いからって許されると思うなよ」20代保育士が職場でかけられた「驚きの暴言」

深刻さを増す「大人のいじめ」
坂倉 昇平 プロフィール

これでは、運営費に人件費として計上している意味がないのではないか。筆者は内閣府を訪れ、担当者に面談して尋ねたが、運営費の約8割が人件費というのは、あくまで「目安」に過ぎないから問題ないという答えだった。

かくして、保育士の数は配置基準ギリギリに抑え、配置基準の人数に応じて支給される金額を大幅にピンハネして利益を得る方法に歯止めがかからなくなった。8割支給からかけ離れた事業所が、非常に多くなっているのだ。

 

特に株式会社が運営する保育園には、運営費のうちわずか2~3割しか保育士の人件費に回っていないというケースまである。フルタイム勤務なのに月給は20万円台前半、年収200万円台という保育士の相談者も珍しくない。非正規雇用の場合、時給が都道府県の定める最低賃金まで抑えられていたり、正社員でも、基本給が最低賃金レベルだったりする。

最近になればなるほど、保育に何の関心もなく、利益だけを目的とした経営者が増えてきた。経営者は園長に経営を「丸投げ」し、現場を取り仕切る園長は、会社の求めに応じて利益を上げるため、ひたすら「コストカット」に励む。株式会社だけでなく、社会福祉法人が経営する保育園でも、この規制緩和の恩恵を受けようと、職員数や給与を減らすなど、利益優先の傾向が強まっている。

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