2021.11.28
# 介護

「娘の夫」に虐待されても被害届は出せない…80歳女性とその家族が迎えた「意外な結末」

コロナ禍で各種介護サービスの利用を控える高齢者世帯が増え、それにともない「高齢者虐待」も増加する傾向にあります。前編〈「義理の息子」からの暴力に苦しむ80歳女性…コロナ禍の介護で増える「高齢者虐待」の悲劇〉では、「義理の息子」である長女の夫(57歳)の暴言・暴力にさらされている女性Nさん(80歳)のケースを紹介しました。

ついにNさんの自宅に地域包括支援センターの職員が訪問し、高齢者虐待があったか事実確認をすることになったのですが、自体は予期せぬ方向に……。

子をかばう気持ちから、被害届を出さない高齢者

「高齢者虐待」の通報を受けた地域包括支援センターの職員は、状況を確認するためNさんの自宅訪問に向かいました。当日はNさんだけでなく、養護者であるNさんの長女からも話を聞く必要があったため、家にいてもらうよう説明しました。

地域包括支援センターの職員がNさんの自宅へ訪問すると、Nさんの長女が職員を出迎えました。

Photo by iStock
 

職員に対して、長女は決して威圧的な態度を取ることはなく、むしろ敬語を使い丁寧に対応してくれましたが、平日も在宅ワークをすることになっているはずの長女の夫はなぜか不在でした。

Nさんの長女の話では、「母は家にいても何もせず、座ってテレビを見るか寝てばかりいる。『これでは寝たきりになるから』と夫が注意をしたり、外を歩くように言っても、反抗的な態度ばかり見せるため自分も困っている」と訴えてきました。また、「主治医からも運動するようにした方がよいと言われているので、厳しく言っているだけ」とも答えましたが、Nさんはそれを黙って聞いていました。

Nさんに限らず、親はいつまでたっても子が可愛いのでしょう。娘の夫が自分を虐待していた、また我が娘も間接的とはいえ、虐待に加担していたとは言いたくないのかもしれません。こうした子をかばう気持ちから、虐待を受けても被害届を出さない高齢者はたくさんいるのです。

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