2021.12.05
# ジェンダー

「同性婚は認めない」という日本の法律に、マイノリティが苦しむ「根本的な理由」

橘みつ「Kanさんと再会する」1
橘 みつ プロフィール

今回取材した大学時代の知人、Kanさんは今年7月にイギリスへ移住した。彼にはイギリス在住のTomさんという同性のパートナーが居る。

5年に及ぶ交際期間のほとんどは、お互いが行き来する形の遠距離恋愛だった。コロナウイルスの流行によって各国では入国が厳しく制限され、まったく会えなくなってしまった二人は、ついに結婚へと踏み切った。

事情を知らないと、「コロナが二人の絆を強めたんだね」なんて、おめでたい頭でコメントをしてしまいそうになる。しかしそこにあるのは、本人たちの感情も生活も、外野から勝手に”正しさ”をジャッジされてしまう現状だった。

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日本も寒さを増してきた11月の初め、オンラインで取材をさせてもらった。9時間の時差があって海を隔てていても、対面で気軽に話せるなんて便利な世の中だなぁと思う。

わたしが大学時代にイギリス留学したときは iPhone が普及し始めた頃で、慣れない face timeで街のWiFiを拾いながら恋人と繋がっていたっけ…なんて思い出に浸っていたら、はにかんだ笑顔のKanさんが画面に映った。

コロナ禍になって会えなくなった

「いやぁ、めっちゃ久しぶりです!『クィア・アイ』ですっかり有名になっちゃって、びっくりしたよ!」

久しぶりの交流にテンションが高くなる。わたしは母校・ICU でセクシュアルマイノリティに課題について取り組むサークルの代表をしていたのだが、他校のKanさんとはその流れで知り合った。

出会った当初から「自分に対してとっても素直な人だな」と感じていて、パッと花が咲くような笑顔と、雨が降る直前の空みたいな悲しい顔の両方が記憶に残っている。繊細で素直なままで居られる環境や交友関係を、わたしはたぶん羨ましく思っていた。

Kanさんの大学での学びは、「自分が何者であるかの言語化」を目的に置いていたという。

「幼稚園くらいから、とにかく日常がつらくて仕方なくて。でも何がそんなにつらいのか説明は出来なかった。ただひたすら学校に行くのが嫌だとか、体育の着替えが嫌だとか、そういうのは感じてたけど…。」

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