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11月25日 SF作家ポール・アンダースン誕生(1926年)

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1926年の11月25日、SF作家としてヒューゴー賞やネビュラ賞を受賞したポール・アンダースン(Poul Anderson, 1926-2001)が 誕生しました。

アメリカ・ペンシルバニア州で生まれたアンダースンは家庭の事情で一時デンマークへと渡りますが、第二次世界大戦が終結したのちに母国アメリカへと戻り、最終的にミネソタ州に落ち着きました。

ミネソタ大学に入学して物理学を専攻したアンダースンはSF界隈では名の知れた雑誌『アスタウンディング・サイエンス・フィクション』(現在の『アナログ・サイエンス・フィクション・アンド・ファクト』)に最初の小説「Tomorrow's Children」を寄稿します。このことをきっかけとして彼はSF作家としてのキャリアをスタートさせました。

アンダースンの小説は、彼の両親がスカンディナビア系であったことから、神話をモチーフにしたものが多いほか、彼が物理学を専攻していたこともあって重厚で科学的・学術的でした。

彼の代表作として有名なのは人類の進化をモチーフにした『脳波(Brain Wave)』や、相対性理論を扱った『タウ・ゼロ(Tau Zero)』などです。

特に、西暦19352年、時間跳躍技術が確立した未来の世界でその悪用を防ぐ時間管理局の活躍を描いた『タイム・パトロール(Guardians of Time)』は後のSF作品や漫画などで描かれる題材の古典となっています。

さて、2021年現在、もちろんタイムマシンは現実のものとなっていません。しかし、この技術が現実のものとなったときには技術的な問題以外にも様々な問題が発生することが想定されています。その一つとして挙げられるのが『親殺しのパラドクス』です。

なにやら物騒な名前ですが、このパラドクスは「タイムマシンを使用して過去に戻って自分の親を殺害した場合、生みの親がいなくなるので子供は存在し得なくなるが、子供がいなくなると親は殺されない」という逆説のことです。

このようなことを避けるために、将来的に「タイムパトロール」のようなものが必要になる時が来るのでしょうか。

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