両親に大切にされなかった記憶

「なぜ自分をわかってくれないんだ」「なぜ僕を否定するんだ」。
不満が募ると、怒りを爆発させた。妻を罵倒したり、妻をバカにしたりしながら、当時は、自分をイライラさせる妻が悪いと考えていた。家族なんだから、怒りをぶつけてもいいと思っていた−。

第1回目(全3回)の記事『DV加害夫の告白「楽しいはずのキャンプ、私は子どもの前で妻を蹴り飛ばした」』に引き続き、DV加害者の池田光一さん(39歳・仮名)の告白をお届けする。池田さんによると、10年間の結婚で、妻への言葉や態度による精神的・経済的な暴力のほか、身体的な暴力も3回あった。

-AD-

DVはどんな理由があろうとも、許されることではない。だが、DVの問題点を探るためには、した側の声を聞くことも重要だ。なぜなら、加害する側こそ問題を抱えていると考えられるからだ。

実は、池田さん自身も、親から虐待を受けて育ってきた過去がある。虐待を受けた人が必ず暴力的になるということではない。ただ、池田さんは、子ども時代から見てきたことで、夫婦間で罵り合い、ものを投げつけたりするのは「ただの喧嘩」で「どこでもあるもの」だと感じていたのだという。どんな子ども時代だったのか。DVの背景にあった、池田さんの心の傷に迫る。

photo/iStock

※文中にはDVの具体的なシーンが出てきます。DV被害に遭われた方やフラッシュバックの可能性がある方はお気をつけください。