保育園で「いじめ」にあった保育士の女性、園長が彼女に放った「信じられないひと言」

深刻さを増す「大人のいじめ」
坂倉 昇平 プロフィール

実はBさんはふだんから、園の掃除や消毒をサボっており、「こんな仕事はうんざり」などと言って、園長が見ていないときは、ずっと別の部屋で休憩しながらお喋りしており、そのフォローをAさんがしている状態だった。そのことを園長や主任に伝えても、指導が行われることはなかった。Bさんは真面目なAさんを疎ましく思っていたようだった。

その裏には、この保育園の構造的な問題があった。園長や正社員の保育士は、非正規雇用の保育士を一段下に見ており、見下されている非正規の保育士は、同じ立場の保育士にストレスをぶつけるしかなかったのだ。

 

この園では、非正規のみがトイレ掃除やコロナウイルス感染対策のための消毒をさせられていたが、園長は「正社員を守らなきゃいけないから」とこれを正当化していた。また、子どもたちの前でも、正社員は「先生」と呼ばれるが、非常勤の保育士は「さん」付けで呼ぶことが徹底されていた。非正規の保育士を、対等に扱うつもりは初めからない保育園だったのだ。

Aさんから呼び方について指摘されたことを、Bさんが園長に報告したらしく、Aさんは園長に呼び出された。園長の発言は意外なものだった。「誰がどう呼んだっていいじゃない。被害とか加害とか、私そういうの嫌いなのよ。あなたの方が『要求』してるじゃない」

園長は、非正規同士の「いさかい」などには関心がなく、むしろAさんの方がトラブルの元凶だという口ぶりだった。

それどころか、園長は「あなたこの職業向いているの? 他を探した方がいいんじゃない?」と、Aさんが保育士失格であるかのような発言までした。

さらに園長は、Aさんにひどい仕打ちをする。詳細は【後編】「「いじめ被害」を園長に相談した保育士が、面談で「クビ」を宣告されるまでの一部始終」でお伝えする。

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