彼のような人のニーズもあるんだろうなあ

そして翌日にこんな連絡が来ました。
「いいところ見つからなかった」

「そうなの? どっかあるんじゃないの?」
「検査をやってるところはあるんだけど、最低でも120ドルしたから、無理だよね」
「え? 何で?」
「だって、出せるの100ドルまでなんでしょう?」

そこはきちっとしてるんだな(苦笑)。いや、まあ、性病の検査してきてっていうくらいだからきちっとしてるんだけどね……。

そんなやり取りはしたのですが、そもそも私は彼とそういう関係になるつもりはありませんでした。この後は丁重に「愛のないセックスが全く楽しめないタイプなの」ということを伝えて、お断りしました。
まあ、でも、彼らのニーズもあるんだろうなぁ。お金に困っている感じは一切なくて、本当にセックスのみ、という感じでした。風船まで持ってすごいジェントルマンだったし。悪い印象は全くありませんでした。

と、そんなどうでもいいやりとりを挟みつつ、何とこの後、私はある男性に一目惚れしてしまうのです! 彼はインド人でした。インド人でも2歳からアメリカに来ているから、今度はなまりはありません!! でも、早口!!!

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彼の文章や背景に惹かれる

早口の彼は、まず、プロフィールの文章から長かったです。すっごく長くて、ウィットに富みすぎているため、すぐには何を言っているのかわかりませんでした。それでも何度も読ませる面白さがあり、さらにきちんとオチがあったため、自分からいいね! を送りました。アメリカ人、オチのない長い話を平気でしてきます。彼の文面からは、いわゆるSARCASTIC(皮肉屋)な匂いがぷんぷんしましたが、何とも惹かれるものがありました。見た目は、私くらいの身長(私は164)でお腹もガッツリ出ている54歳でした。つまり、最初は文章に一目ぼれした、という感じでしょうか。

ウィットに飛んだ文章に惹かれた… Photo by iStock

そして、メールのやりとりは意外と好意的で、1週間ほど楽しいやりとりをして、週末に公園で会うことになりました。第一印象は、とにかく早口でよく喋る。しかしながら、すごく可愛い!!! 笑顔が可愛いし、表情がコロコロ変わり、とにかく笑わせてくれます。仕事はライターでした。プロフィールの面白さにも納得です。さらにコンピューター言語の翻訳もしているらしく、仕事は途切れないという話をしていました。

また、思いっきり惹かれてしまったのは、彼もまた、生まれた時から娘を引き取り、彼一人で育てているという共通点があったことでした。結婚期間は5年だったらしいのですが、わりと結婚してすぐに彼女が暴力をふるいだしたそうです。しかしインド人は離婚へのハードルがとても高いようで、ずるずると5年。ただし、この間に彼は彼女の暴力により21回もICU送りになったそうです。そして、離婚が成立した後に妊娠が発覚し、元妻は子供なんて欲しくないと言ったらしいのですが、彼が引き取ることを約束して、生んだそうです。

何だかすごい話ですが、ニューヨークにいるせいか、おかしく感じないものです。言われた話を茫然と聞いている私。ただ、その話を友人にした時、じゃあ、割と最後までセックスはしていたんだね、と言っていました。

そうして私は彼と会いたいと強く思うようになり、デートの約束を取り付けました。しかし後々、この友人の台詞の意味が分かってくることになるのです……。

◇後編「49歳母の婚活「大好きになった」54歳男性…どうしても飲めなかった「条件」」では、54歳インド人の彼との楽しいデートの様子と、惹かれながらも衝撃の結末を迎えるまでをお伝えします。32歳の彼の言葉の重要性も、改めて納得することとなるのです……。