岸田首相が入れ込む「経済安保政策」、日本が生き残るため「決定的に重要なこと」

意外と見落とされているが…

岸田政権が提唱する経済安全保障政策が動き始めた。専門家による有識者会議を設置し、経済安全保障推進法案(仮称)の制定を目指す。具体的な内容はこれから議論することになるが、半導体を中心としたサプライチェーンの強化、基幹インフラの機能維持、人工知能(AI)など技術基盤の強化が想定されている。

米中の政治的な対立が激化しており、各国は戦略物資の確保にしのぎを削っている。日本は地政学上、中国の脅威に直接さらされる立場であることを考えると、一連の法整備が必須なのは言うまでもない。だが、防衛力の整備が中心だった従来の安全保障とは異なり、経済安全保障の難易度は高い。経済政策や産業政策とセットにして相乗効果を発揮できなければ、絵に描いた餅に終わってしまう。

〔PHOTO〕Gettyimages
 

排除すれば問題が解決するわけではない

日本政府は多くの無人機(ドローン)を保有しているが、その実態を調査したところほとんどが中国製だったという、少々笑えない話があった。ドローンに限らず、通信機器や監視カメラなど多くの分野において中国製品を抜きにシステムを構築するのが難しいのが現状である。

安全保障上の懸念がある製品は排除すべきというのはその通りなのだが、なぜ、そうした製品が使われてきたのかという経緯を考え、それに対応できる十分なソリューションを用意しなければ代替はうまく進まない。

ドローンを購入した各省の部局も好んで中国製のドローンを購入したわけではないだろう。現時点において中国製のドローンは圧倒的な品質と性能、価格であり、日本メーカーの製品では歯が立たない。現実的な選択肢として中国製になってしまったというのが偽らざる現実である。

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