NewsPicksと日本財団をそれぞれ脱藩起業する40代2人が描く勝算

佐々木紀彦×本山勝寛対談・前編
東洋経済オンライン編集長からユーザベースに移籍し、編集長としてNewsPicksをビジネスパーソンに不可欠のメディアに育て上げた佐々木紀彦氏が独立、新メディア立ち上げの準備に入ったことは、業界をざわつかせた。10月に佐々木氏が刊行した著書『起業のすすめ さよなら、サラリーマン』からは、起業にまつわる諸課題や具体的なキャリア像、成功のためのステップについて、取材や文献の読み込みが周到におこなわれた成果を読み取ることができる。その佐々木氏と、日本財団を退職して11月に子ども向けSNSを開発する新会社「4kiz」を設立したばかりの本山勝寛氏が、現在の日本で組織を離れて起業することがどんな意味を持ち、どのような風を受けているのか、ざっくばらんに語り合った。今回はその前編。新事業を通して、二人はどんな未来を私たちの目に見せてくれるのだろうか。

NewsPicksと日本財団、退職と起業の決断理由

本山:NewsPicks編集長を辞める決断の動機、モチベーション、何が背中を後押ししたのか、教えていただけますか?

佐々木:全部自分で決めたくなったのです。メディアでコンテンツをつくることをやってきたのですが、社会を大きく動かすためには、コンテンツだけでなく、経営など大きいところを自分で扱えるようにしないといけないなというところと、もっとリスクを取りたいなと思ったのが大きいですね。資金調達環境がよくなっている中で、起業家も少ないし、課題もいっぱいあるじゃないですか。私から見ると、今の日本ほどチャンスがある国もないなと思いました。あと、41歳という節目もあります。今挑戦しないと一生後悔するなと思ったこともあって、最後は迷いなく決断しました。

 

本山:読者の中でも失敗は怖い、踏み出せないという方もいると思います。佐々木さんはあまり怖さはなかったのですか?

佐々木:私は不感症タイプだったんで、あまりなかったです(笑)。ただ、あらゆるリスクは考え抜いて、保険も張り巡らせました。成功確率を少しでも上げるために、人脈をフル活用したり、最高のメンバーを集めたり、起こりうるシナリオを全て想定したり。いきなりどかーーんという感じではなく、結構慎重に固めてから踏み出した感じですかね。

関連記事