ライブという目標が生み出すもの

「FINAL PIECE」は、6月に配信で先行リリースされたシングル曲「NOSTALGIC」のミュージックビデオを作った直後から、「次はウエディングソングを」というイメージがあったという。

「当時、アイデアがバーって湧いてきたんです。実は、この次の曲のアイデアもあって、その次もある。実際にシングル曲として発表するかはまだわからないけど、イメージは浮かんでいます。今回のソロ活動に映画のようなストーリーの流れができていて、その一部が『NOSTALGIC』であり『FINAL PIECE』なんでしょうね」

HYDEさんは、ライヴをこよなく大切にしているアーティストである。昨年3月より、新型コロナウィルスの影響で、L’Arc-en-CielとしてもHYDEとしても、予定していたライヴやツアーが大幅な変更を余儀なくされた。そんな中で、チャリティーグッズを2度に渡って販売し、総額10,806,412円の収益を全額寄付、9月にはソロで有観客&配信ライヴを敢行。12月からはアコースティックライヴツアーを実施するなど、厳しい状況下で、決められたルールに従って柔軟に対応してきた。
 

2021年6月25日中野サンプラザ にて 撮影/岡田貴之
-AD-

「昨年の春は、世間の風潮としては、『エンタメなんて自粛してればいい』という状況でしたからね。ルールに則って、自分たちにできることは何だろうと、色々と模索するしかなかった。ただ、おとなしく自粛していたらコロナには罹らないかもしれないけど、そうやって日々の楽しみにしていたことを、不確かな情報でとりあえず取り上げられてしまうのは、精神的にはすごく不健康じゃないですか。僕は、ライヴってそんなに害悪ではないと思う。ライヴに行くっていう目標があれば、『絶対に感染したくない』という意識は高まるんだから。

人間、目標がなかったら、だらけますよね。ライヴという目標があれば、そこに辿り着くまでの感染予防も頑張れるし、ライヴではストレスも発散できる。みんなが元気になれる場所なんです。それがなくなったら、免疫力が下がって、かえって病気になるかもしれない。陰鬱な気分でスーパーに買い物に行って、あれこれ触ってまた棚に戻すとかの方が、ずっと感染する確率が高いと思います。ライヴでは、接触はしないですから。、僕自身は、制約が多い方が燃えるので(笑)。ルールに則って、一つ一つ信用を重ねていくしかないのかなと今は思っています」

◇25日公開のHYDEインタビュー後編「HYDEが慕われる理由「人を好きにはなりたい。でも過度な期待はしない」」では、芸能界の多くのアーティストから慕われる理由を、その考え方から分析する。

HYDE
L'Arc-en-Ciel、VAMPSのボーカリスト。2001年からソロ活動をスタートし、日本のみならずワールドワイドに活動している。ツアーの一環でアメリカ・Madison Square Gardenや東京・国立競技場などで単独ライブを行い成功を収めている。2021年5月に、コロナ禍の中で行われたアコースティックツアー「HYDE LIVE 2020-2021 ANTI WIRE」の模様を収録した映像作品を発表した。6月よりソロ1stアルバム「ROENTGEN」を再現するツアー「20th Orchestra Tour HYDE ROENTGEN 2021」を開催した。ツアーに合わせて先行配信した「NOSTALGIC」を10月6日にシングルCDとしてリリース。11月24日にはニューシングル「FINAL PIECE」を発売。
FINAL PIECE
前作「NOSTALGIC」から続く「静」の世界観を表現する第二弾シングル。壮大なオーケストラが奏でる音色にHYDEのロマンチックな歌声が印象的なバラードにして、HYDE初の“ウエディングソング”。カップリングには、全国ツアーで披露されていたglobe「DEPERTURES」のカバーを、オーケストラバージョンとして新録。11月24日(水)発売(ヴァージンミュージック)