あなたにとってかけがえのない人は誰?

「披露宴でも二次会のパーティでもどんな場面でも、気軽に使ってもらえたら!」と、HYDEさんの姿勢はあくまで謙虚。歌詞を書くときの姿が想像できなかったので、「書くときは机に向かうんですか?」と聞くと、少しあらたまった声で、「はい。普通に。PCに向かってカチャカチャやってます」と答える。今回は、ミュージックビデオのアイデアも、パソコンで打ち出したそうだ。

「ミュージックビデオは、歌詞とは切り離して考えます。歌詞に沿って映像を作ろうとすると、カラオケの時に流れる映像みたいになってしまう。今回は文字コンテを書いて監督に渡しました。文字だけでは伝わらない場合は、自分のイメージに近い写真をコンテに貼って。近いものがどうしてもない場合は、自分で絵を描きます。曲の神聖な雰囲気だけを頼りに、まずは和歌山の教会で撮りたい、と。それで、和歌山にある教会を探したんですけど撮りたかったところがちょうど工事中だったりとなかなかいい教会が見つからなくて、ホテルを見ていたら宮殿のような素敵なホテルが見つかったので、今回はストーリーっぽい展開にしました。素材だけ撮って後で編集して、ただ美しいとかカッコいいだけの映像にならないようにしました。まるで映画のように、話の進む順番に撮っていったけど、最後は夢オチです(笑)」

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コロナ禍で、誰もが、人と人とのエッセンシャルな繋がりを見直すことになったタイミングで、「FINAL PIECE」の歌詞は聴き手に、「あなたにとって、かけがえのない人は誰ですか?」と問いかける。「コロナ禍で、シングルの人は結婚を意識するようになり、一方で、パートナーとの関係性を見直して、離婚を考える人も増えました。偶然かもしれませんが、そんな時代に、『FINAL PIECE』の歌詞が心に沁みる人も多いと思います」と伝えると、HYDEさんは興味深そうに目を丸くしてから頷いた。

「全く意識していなかったけど、確かにそうですね。この2年間は、自分自身のFINAL PIECEについて、考えた人が多かったのかもしれない。結婚云々に限らず、誰でも、『この人に会えてよかった』と思える瞬間ってあるじゃないですか。それは、恋人やパートナーに限らず、友人や仕事仲間、家族に対しても、とにかく『いてくれてよかった』と感謝するような。日常で、そういう聴き方をしてもらえたら、それも嬉しいです。僕は、テーマがあった方が曲を作りやすいタイプで、タイアップとかがあるとイメージが湧きやすい。「なんでも使えるような曲」ってなった方が悩みます。今回は、ウエディングソングというテーマがあって、ああしよう、こうしようとイメージが湧いたというだけで」