2021.11.25
# 人工知能

Google翻訳よりも高性能? AI翻訳「DeepL」の驚異的な実力

とても「自然な翻訳」になる理由

AI翻訳はどこまで発展するのか?

しかし山田氏は、そもそも人間が行う翻訳とAI翻訳はまるで違う作業であり、それこそがAI翻訳の弱点でもあると語る。

「シャイクスピアの『ハムレット』の有名な一節である『To be, or not to be, that is the question.』は、これまで多くの翻訳家が『生か死か、それが問題だ』と訳してきたわけですが、AI翻訳はそうした演劇史や翻訳の歴史のようなことは理解していません。

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人間が訳すときはシェイクスピアがどんな人物だったのか、物語の登場人物ならどういう口調になるだろうか、といった無数の“文化の文脈”を踏まえるわけです。翻訳にはこうした“文化の文脈”を優先した意訳という手法まであり、そのほうが伝わりやすい場合もありますよね。

一方のAI翻訳、とりわけ昨今の『ニューラル学習』は、すべての単語を一度数値に置き換えます。例えば『I love you』が100という数値に置き換えられていたとすると『I love him』は103というような感じで、言葉の意味の近さと数字の近似を連動させています。だからこそ、近い文脈の単語や表現を紐付けられるようになっているのですが、これは人間の思考の文脈とは全く異なるわけです。

おまけに、こうした数値に置き換えたときに、様々な理由からバグが起きて数字の一部でも欠けてしまうと、連動した文章がゴッソリ抜けて翻訳されないこともあります。人間が翻訳するときには起き得ない致命的なミスまで起きる可能性があるわけです」

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