要因が分からなくても前に進みます

ラジカットの治療をしていれば、もしかしたらラジカットが効いて、もう少し病状が進んでいなかったかしれません。そのかわりに現在レギュラーでやらせていただいているお仕事は降板していたと思います。罹患を公表して2年が経過すると、色々な後からの「たら」「れば」があると思いますが、その都度考えられる最善と思われる選択をしていくのが難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)との付き合い方になると思います。

また、上記の2つの治療も実は対症療法で「進行を遅らせている」というポジションにあるもので「病気を治す」ものではありません。そして何を理由としてどれだけ進行を遅らせているかのデータも分かりづらいのです。現在も多くのALS罹患者がチャレンジを続けていることも、今後何らかの効果に対する進展があるかもしれないのも事実です。

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「罹患者全員に効くわけではなく、効果がある罹患者がいることが確認されている」ということもあります。「効果があると言われているものは、試せるならば試した方が良い」という考え方は、ALSの患者だけでなく、治療が難しいと言われている難病の患者のほとんどが賛同されることでしょう。

それは我々患者だけでなく、患者の周囲の皆さんも同じように思い、実践している事なのではないでしょうか。「何かこの病気に効くものはないか」から始まって「基本的に身体に良い事って何だろう」というように考えるようになり、リサーチもするようになります。そこからさらに精神的な事や民間の療法に至るまで範囲が広がっていくのだと思います。

自分にあったものを見つけられることも、大切な自主治療だと思います。私自身もネットワークを駆使して調べましたし、試していることもあります。そして多くの方からも情報が寄せられています。それらを元に「効くかもしれない」ではなく、「試してみたい」という気持ち、「効いたらいいな」と信じたい気持ちを大事に進めています。

「わたしがやりました」と名付けた器具でのリハビリ風景。最後のページの動画と合わせてぜひご覧ください 写真提供/津久井教生