2021.11.18
# エンタメ

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』、「昭和14年」の描き方がバツグンだったと言えるワケ

100年の物語

NHK朝ドラ『カムカムエヴリバディ』第一部の主人公・安子(上白石萌音)は大正14年の生まれである。

翌大正15年は年末になって昭和元年となるので、大正14年生まれは昭和2年には満2歳、3年に3歳と、昭和の年数と満年齢が同じに推移していく。私の母が大正14年生まれだったから、よく知っている。

ちなみに、わが国では昭和25年までは「数え年」で歳を数えていたはずなのだが、そのへんはあまりリアルに描かれない。

昭和30年代はまだ「いやよ正月って、また年を取るから」という大人がけっこう残っていて、まだ「数え年が当たり前の世代」が多かったのだけれど、いまは「正月に年を取る」ということ自体が理解されない。1920年代や1930年代の日常生活で、みんな満年齢で年を数えている風景は「数え年があたり前の感覚」で見るとかなり変な感じがするはずだが、もう気にする人がいないのだろう。残念だけれど、しかたがない。

NHK『カムカムエヴリバディ』公式サイトより引用
 

朝ドラ『カムカムエヴリバディ』は100年の物語らしい。

ただ大正14年のシーンは、第一話冒頭1分32秒だけで、すぐタイトルに入って、タイトルあけたらもう昭和8年になっていた。

あっという間に進んでいく。

前作『おかえりモネ』やその前の『エール』は、物語の舞台がいま何年なのかというのがきちんとテロップで示されていてわかりやすかった。モネは平成26年(2014年)から、エールは(最初の奇妙な原始時代などを飛ばせば)明治42年(1909年)からだった。

どちらも、物語舞台の年を文字で画面に明記してくれていた。

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