突如社名変更Facebookが仮想現実「メタバース」に突撃の理由

現ビジネスモデルは行き詰まる。でも…

新会社名「Meta」って

予兆はあったものの、ある日突然、Facebook総裁ザッカーバーグさんが「これからは仮想現実っすよ」と言い始め、会社名まで「Meta」にするという暴挙に出たんですよ。

by Gettyimages

何かするんだろうなあとは思ってたんですけどね。いろいろと行き詰まって、ドラスティックに変えてきましたねえ。

穿った見方をするならば、本件はもちろんビジョンを打ち立てての展開とは言えども、正直、昨今の旧社名Facebook時代は、暗雲立ち込める話ばかりが襲い掛かっておりました。

言わずもがな、Facebookは傘下のInstagramやWhatsApp他のサービスも含めて売上の過半を広告に頼っていますが、この広告はSNS全盛のインターネットでは収益性の観点からは抜群の効率であったことは言うまでもありません。素晴らしい利益率と成長性でした。Facebookの爆発的なこの成長を支えたのは彼らのビジネスが、広告を配信し興味のある人に読んでもらうというビジネスモデルにおいては、これ以上ないフィットをしていたからなんですよね。

端的な話、SNSはユーザー同士の会話が蓄積されて行きます。友人同士が学校時代のこと、家族のこと、旅行のこと、趣味のこと、ライフステージに合わせて様々な興味本位の情報を無意識にやり取りするからこそ、その人の生身の関心や収入・価値が手に取るように分かる。だからこそSNSでやり取りしている個人的な情報をベースに、この人はどのくらいのおカネを持つ人で、どんな家族構成でどんな興味を持つかを先回りしてFacebookやInstagramは知ることができます。

例えば家族旅行の写真をアップする、それは旅行に行く世帯に関する家族構成などの情報や、住んでいる場所からの移動距離、さらにはホテルのグレード、車種や年代まで情報が入っておるわけです。

そろそろ車は買い替えかな、新しい赤ちゃんが生まれたならベビーカーやグッズが必要だろうな、子どもが小学生に上がるなら学習商材が、転職を考えていそうなら人材会社が、家も建て替えそうならハウジングメーカーが…… 多種多様なニーズに合わせて広告を踏ませやすい仕組みがあります。

 

さらには、そこに「いいね」を付ける人たちがいます。所得はどのくらいか、医師や企業経営者などアッパークラスの人たちに知り合いは多いのかなどなど、いわゆるその人の「価値」を示すソーシャルグラフを得られることこそ、Facebookの収益性と成長性を担保してきました。

これらを解析することでその人となりと所得と関心を合わせた広告を配信すれば、そりゃ広告をクリックしたりタップしてもらえる確率は高いでしょう。そもそも興味があるとユーザー自らが書いてくれているんですから。

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