2021.11.18
# 科学史

11月18日『蒸気船ウィリー』封切り(1928年)

サイエンス365days

"サイエンス365days" は、あの科学者が生まれた、あの現象が発見された、など科学に関する歴史的な出来事を紹介するコーナーです。

1903年のこの日、トーキーアニメーション映画『蒸気船ウィリー』が封切られました。たった7分ほどの短い作品ではありますが、この作品はかのミッキーマウスの初登場作品として知られています。

さて、ミッキーマウスといえば皆さんもよく知るウォルト・ディズニー(Walt Disney, 1901-1966)によって制作された世界的に人気なネズミのキャラクターです。 

1903年にシカゴで生まれたウォルトは美術学校を卒業し、兄のロイとともにロサンゼルスへ出ると、当時は全くのブルーオーシャン(強豪相手のいない未開拓市場のこと)であったアニメーション映画作成に取り掛かりました。

その後、ウォルトは『漫画の国のアリス』や『うさぎのオズワルド』などの作品を作りましたが、彼が一般に名を知られるようになったきっかけがこの『蒸気船ウィリー』でした。

前述の通り、ミッキーマウスとミニーマウスの初登場作品となった本作は、その後のいわゆる「ディズニー作品」の端緒となり、その後のカラー長編『白雪姫』のヒットにもつながりました。

ちなみに、実は初めて制作されたミッキーマウスが登場する映画はこの作品ではなく『飛行機クレージー』という作品でしたが、封切り自体は『蒸気船ウィリー』の方が早いため「ミッキーの初登場作品」というとこちらを指す場合が多いです。

この映画はもうすでに1世紀ほど前の作品ながら現在でも非常に有名で、ミッキーが口笛を吹きながら船を操縦するシーンが思い浮かぶ方も多いのではないかと思います。この冒頭のシーンでミッキーが吹いている曲はアーサー・コリンズ作曲の『Steamboat Bil』という曲で、原曲ではその名の通り蒸気船の汽笛が効果的に用いられています。

このように『蒸気船ウィリー』が当時としては珍しいこのようなトーキーアニメーションとして完成した背景には、1927年に公開された世界初のトーキー映画『ジャズ・シンガー』の影響がありました。

最後に余談ですが、ミッキーの生みの親であるウォルト・ディズニーは動植物の記録映画の作り手としても知られてることをご存知でしょうか。あまり知られてはいませんがウォルトはそちらの界隈でも高い評価を得ており、代表作『砂漠は生きている』は第26回米国アカデミー賞で長編ドキュメンタリー映画賞を受賞しています。

ウォルト・ディズニーとミッキー photo by GettyImages

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