「モラハラ夫」と離婚したい32歳の妻が、夫にあえて「慰謝料」を請求しなかった意外なワケ

後藤 千絵 プロフィール

通常は、不倫相手の女性が再び夫に接触するのを嫌がったり、一回で解決したいということもあって、不倫相手には求償権放棄をしてもらい、125万円で解決することもよくあります。ただし、今回は梨乃さんが夫と別れることを決心していたため、求償権放棄の条項は入れず、不倫相手から250万円をそのままもらうことにしました。

ただ一方で、梨乃さんと夫との調停は、スムーズにはいきませんでした。

最後まで自分の非を認めない夫

夫は調停の当初こそ不倫をしていたのは事実だと渋々認め、「離婚もいたしかたない」と言った殊勝な態度でしたが、そのうち子供たちと離れたくないから離婚はしたくない、そもそも不倫をしてしまったのは家で放っておかれたからだ、自分は悪くないと言って絶対に離婚はしないと言い出しました。

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不倫という離婚原因があるので、離婚訴訟をするという選択肢もあったのですが、梨乃さんも訴訟まではしたくない、調停で話をつけたいという意向だったため、調停委員を介して何度も話し合いが行われました。

夫の拓己さんは、離婚にようやく同意したと思ったら、親権が欲しいと言い出したり、面会交流は週に3,4回は実施したいとか、かといって養育費はそんなに支払えないとか、あらゆる主張をしてきました。

最後は慰謝料がゼロなら離婚すると言ってようやく離婚に応じました。調停の開始から実に1年近くが経過していました。

梨乃さんにその後のお話を伺ったところ、養育費はきちんと支払われているものの、夫からの連絡は途絶えており、面会交流の申出もなく、何をしているか全くわからないということでした。

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