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岸田流の後ろ向き「新しい資本主義」ではポストコロナを生き残れない

「痛み」もない、「改革」もない

残念ながら空振り

総選挙の結果を受けて11月10日に両院で首班指名が行われ、第2次岸田文雄内閣がスタートした。同日行われた記者会見で岸田首相がなぜ「新しい資本主義」や「新しい分配」を掲げるのか、その思い、首相の信念が聞けるのではないかと期待したが、残念ながら空振りだった。

by Gettyimages

「新しい資本主義」の「新しい」という意味が、これまでの「資本主義」を否定し、資本主義でも社会主義でもない「新しい」主義を目指すという話なのか、これまで日本がやってきた資本主義のその先にあるものなのか、やはり判然としなかった。結局、これまで総裁選や総選挙の際に言ってきた「新自由主義的政策はとらない」というフレーズも、「所得倍増」という言葉も会見での発言からは姿を消した。

キャッチフレーズばかりで具体性がない、と批判されてきたからだろう。具体的な話が盛り込まれてはいた。だが、それらはいずれも「個別政策」ばかりで、そうした個々の政策がどう連関して、全体としてどんな国家を目指すのか、具体的な姿は見えて来ない。「デジタル田園都市国家」というまたしても具体性の薄いキャッチフレーズに戻ってしまう。

 

そもそも「田園都市」というキャッチフレーズも高度経済成長の後の乱開発や公害などの矛盾が残っていた時代の「昭和な」イメージで、いくらデジタルを付けたからと言って、ほとんどの国民は新しさを感じないに違いない。しかも、大平正芳首相の掲げた「田園都市構想」は結局、実現せずに終わった。大平首相が宏池会の先輩だったことへの「気配り」あるいは「ノスタルジー」に感じてしまう。

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