海外出張のたびに「旧姓使用」を説明するはめに

結婚したときに、会社の人事部から「戸籍姓(結婚姓)か旧姓かどちらか選んでください」と言われた藤原さんは、会社で戸籍姓を選んでしまうとメールアドレスや名刺を変えて皆に周知しなければならないことから、仕事では旧姓を使用することにした。ただ、心配だったのは海外出張だ。

3ヶ月に1度は海外へ出張に行く藤原さんは、海外では旧姓併記の概念がない国が多いため、パスポートでの旧姓併記がトラブルの元になることを様々なニュースで知っていた。そこで、国内のマイナンバーカードや運転免許証は旧姓併記にしたが、パスポートは旧姓併記をせず、戸籍姓のみを記載することにした。

※パスポートの旧姓併記が入国審査、ビザや海外の運転免許証を取得する際にトラブルになるケースは過去記事の「パスポートの「旧姓併記」で途方もない苦労が発生した既婚女性の憂鬱」や「え、違法?夫婦同姓の強制により海外で窮地に立たされた女性研究者の苦悩」で詳しく記している。
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藤原さんの場合、海外への航空券は会社が使っている日本の旅行会社が手配するのだが、彼らは旧姓併記にまつわる問題を把握しているから安心だ。問題は、ホテルを予約するとき。

ホテルは取引先の海外の会社が予約するので、藤原さんは自分には仕事で名乗っている姓とは別の戸籍名があることを説明しなければいけない。

〔PHOTO〕iStock

海外の人にとっては、いまいちよく理解できない制度なんですよ。だから同じ担当者でも毎回説明と確認をしています。パスポートと違う名前でホテルを予約されて泊まれなかったら大変ですから」