黒染め強要、ツーブロ禁止、下着の色は指定…日本の学校の「理不尽な校則」がなくならない理由
本当に「生徒のため」なのか
大阪の府立高校に通っていた女性が、髪を黒く染めるように執拗に指導されたことで不登校になったとして、府を訴えていた裁判の控訴審があった。
高裁は控訴を棄却し「校則や頭髪指導は学校の裁量範囲内であり、違法性はない」とする1審を支持。その上で「教育現場では指導のあり方について常に検証し、よりよい指導を目指して不断の努力が求められる」とした。
酷い話である。たかだか校則のために生徒が不登校になり、人生を大きく変質させられてしまう。日本の学校はどうしてこのような校則にこだわってしまうのだろうか?
生徒のため?本当だろうか?
まず、今回の一件のきっかけとなった髪色にまつわる校則は常に問題になっている。
元々明るい髪の毛の子供は、教師から黒く染めることを強制されたり、また地毛証明書などを要求されることもある。
「脱色しない、染色しない」というだけなら分からなくもない。しかしそれこそ生まれつき髪の毛が明るい色の生徒に対し、黒く髪を染めることを強制する意味はどこにあるのだろうか。
黒髪だからって勉強ができるようになるわけではないし、少なくとも海外から来た生徒がブロンズヘアだからといっても、黒く染めさせるなんてしないだろう。

「おしゃれに凝ると勉強がおろそかになる」などと言う人もいるが、それはなにか具体的な根拠があって言っているのだろうか? カラーリングの頻度は2ヶ月に1回程度らしいので、その程度の頻度で美容室に行って勉強の時間が取れないなどというのは考えづらい。
髪を染めようが染めなかろうが、見た目以上の変化は無いのだから、自由にすればいいはずだ。