「教育格差」について知らなくても“学校の先生になれる”…日本の教職課程における「大問題」

飯田 一史 プロフィール

事実を知らなければ解決策は出てこない

――公立中学校に通っている生徒のうち、両親が非大卒の生徒は「塾や習い事の先生」を「相談に乗ってくれる人」に選ばない傾向にあり(両親非大卒15%、大卒26%)、親の学歴によって学校外教育活動の参加格差があるため、親を相談相手とは思えず、塾や習い事の先生とのつながりを持たない生徒にとっては学校の先生は唯一相談できる大人でありうる、との指摘もありました。

中村 そういうメッセージを教員や教職課程学生に受けとめてほしいと思って本を作りました。しかし、特定の先生だけが責任感を背負い込んでもパンクしかねませんから、学校全体、社会全体で支えるシステムにしていきたいところです。

――教育格差に対して家庭や社会として何か取り組んだり働きかけたり、あるいは配慮できることはありますか。

中村 少し抽象度を上げて言うと、社会全体で自分とはかけ離れた境遇にある人、本書でも指摘している「異質な他者への想像力」を持って日々行動することかなと。具体的にどうするかは難しい問題で、その人の立場や環境によって変わってきますが、共通して言えることは、そもそも事実認識が広がらないと解決策は出てこないということです。ですからまずは関心を向け、広く知ってもらえればと思っています。

 

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