ここにきて、日本のコロナ減少が「ワクチン効果ではない」と言える、驚きの根拠

週刊現代 プロフィール

「もしもワクチンだけが原因であれば、東京よりも接種率が高い山口や佐賀など地方のほうが感染者数の減少率が大きいはず。ところが、そうはなりませんでした。

それに、高齢者よりも接種率の低い、若い世代のほうが減少傾向は顕著です。ワクチンの効果も重要だと思いますが、他の要因も考慮する必要があります」

ワクチンだけではなく、さらに別の要因が大きく作用し、日本ではコロナが消滅するに至った。そうした説が、いまにわかに浮上している。

コロナウイルスの消滅—。その根拠として、いま注目されているのが、「エラー・カタストロフ(ミスによる破局)の限界」という理論だ。

ドイツの生物物理学者でノーベル化学賞を受賞したマンフレート・アイゲンが'71年に提唱したもので、「ウイルスは変異しすぎると自滅する」というものである。

 

東京大学先端科学技術研究センター名誉教授の児玉龍彦氏が、新聞やテレビでこの理論を紹介するようになって話題になった。

コネチカット大学医学部教授(ウイルス学)のサンドラ・ウェラー氏はこう解説する。

「ウイルスが増殖する際に複製のミスが起きると、変異株が生まれます。このとき、高い複製能力を持つ変異株が生まれてしまうと急速に感染が拡大します。しかし、増殖が速ければ、それだけ様々な複製のミスも起こります。

その結果、ある一定の閾値を超えると今度はそのウイルスの生存に必要な遺伝子までも壊してしまい、ウイルスが自壊する。この考え方を『エラー・カタストロフの限界』と呼びます」

後編の「ここにきて、コロナウイルスは「日本では消滅した」と言える「これだけの理由」 」では、1889年から世界的に大流行したロシア風邪や、1918年から流行したスペイン風邪など、歴史的なパンデミックの事例を見てみても、増減を繰り返した後、突如、収束に向かっている例を挙げつつ、それに加えてなぜ、日本で収束したのか、その理由をお伝えする。

『週刊現代』2021年11月6日号より

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