2021.11.17
# メンタルヘルス

産業医が見た、コロナ禍の在宅勤務が「ストレスになった人・ならなかった人」の違い

ストレスの原因は人それぞれ
武神 健之 プロフィール

ストレスチェック制度を活用しよう

このようにストレスの原因は人それぞれです。私はコロナ禍での産業医面談を通じて、同じ原因が人にとっては時にストレスになったり、そうでなかったりと、ストレスは本当に奥が深いと感じさせられました。

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状況は人それぞれですので、各自が自分のストレス状況を自覚し対応することが求められていると感じます。

2015年12月に始まったストレスチェック制度は働く人の心の健康のためのチェックツールです。ストレスチェックテストでストレス度の高い社員を発見し、早めに産業保健スタッフや医師等につなぎ、働く人のメンタルヘルスの状況をよくすることが狙いとされています。

しかし、制度開始時から厚生労働省も認めている通り、このストレスチェックテストを行ったからといって、組織のメンタルヘルス不調者が減ったというエビデンス(データ)はありません。また、ストレスチェック制度開始時は、新型コロナ感染症やリモートワークは想定されていませんでした。

コロナ禍1年目の昨年のストレスチェックテスト施行時には、この点に疑問を感じながらも、コロナ禍は一時的なものだと考える人が多く、ストレスチェックテストのこの問題は多くの企業でスルーされていたと思います。

 

しかし、コロナ禍での2回目のストレスチェックテスト施行にあたり、やはり疑問を隠しきれないのか、コロナ禍での従来のストレスチェックテストに意味はあるのかと産業医の私は聞かれることが複数ありました。

否、こういう時だからこそ、ストレスチェック制度を活用すべきだというのが、産業医の私の答えです。ただし、過度な期待を最初からもたないことが大切です。

ストレスチェック制度の変わらない価値は、テストの結果を社員それぞれが自分の心の健康への意識を高めるきっかけにできることです。高ストレス判定だった場合、各自が気分転換等でストレス解消を図ることに目を向けることができれば、いいのではないでしょうか。

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