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# メンタルヘルス

産業医が見た、コロナ禍の在宅勤務が「ストレスになった人・ならなかった人」の違い

ストレスの原因は人それぞれ
新型コロナ感染症による4回目の緊急事態宣言が解除され、ワクチン接種率が7割を超えた昨今。『外資系エリート1万人をみてきた産業医が教えるメンタルが強い人の習慣』を出版した武神健之医師のもとには、リモートワークの継続を望む声、終了を望む声の両方が寄せられているという。人それぞれ異なるコロナ禍ならではのストレス。私たちは、そして会社はどのように対応すればよいのか。武神医師から処方箋をもらった。

私たちの身体に何が起きている?

ストレスを感じている時、ヒトは心身ともに“緊張”下にあります。反対に、ストレスがない時、ヒトは“弛緩=リラックス“しています。この緊張と弛緩をつかさどる神経を自律神経といい、ヒトはこの神経を意識的にはコントロールできません。

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自律神経は働きにより2種類あり、このうち仕事や運動などで活動的な“オンモード”時に優位になるのが交感神経です。職場等でストレスに晒されている状態では、オンモードの交感神経が優位になっています。

反対に、休息や食事などの“オフモード”時に優位になるのが副交感神経です。無意識下でも自律神経が上手に調和を持って働いてくれていることで、ヒトは心身のバランスをとっているのです。

ストレス下の状態が長く続きすぎると、この交感神経と副交感神経のバランスが崩れてきます。そしてストレスを上手に対処・解消できないでいると、ひどい時にはいわゆる「自律神経失調症」とよばれる状態になります。

これは正式な病名ではなく、人により、抑鬱や焦り、怒りなどの精神症状、不眠や動悸、めまいなどの身体症状、お酒や遅刻が増えるなどの行動の症状等、様々な症状を呈します。いずれの症状も、原因としてあるのは、緊張が長く続きすぎた=交感神経を稼働させすぎたことにより、自律神経が疲れ果ててしまい、心身のバランスがコントロールできなくなったということです。

「コロナによるストレスから解放されたい」という気持ちはつまり、コロナ禍の緊張から解き放たれたいということなのでしょう。

 

コロナ禍の日常生活が新常態となり、もう1年半以上になります。

新型コロナウイルス感染症は多くの人の働き方に変化をもたらしました。リモートワークがその最たるものであることを否定する人はあまりいないでしょう。コロナ禍で1000人以上のリモートワーカーとの産業医面談を介してわかったことは、コロナ禍でのストレスは人それぞれで、また、同じ人でも時により変わるということです。

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