2021.11.08
# コンビニ

「プライベートブランド」がこれから「衰退する」と断言できるワケ

インフレ転換で優位は川下から川上へ

短期志向・下流偏重の是正

これまでの4半世紀にわたる「デフレ」が終わり「インフレ」の時代がやってくることは、8月30日公開「インフレ経済突入で、今度こそ日本は『勝ち組』になるかもしれない」、10月30日公開「4半世紀デフレの後の『反動インフレ』は起きてしまったら制御不能か」など数多くの記事で述べてきた。

要するにデフレ時代には役に立った「デフレ脳」のままでは、これから迫りくるインフレ時代において「討ち死に」する可能性があるということである。

by Gettyimages

インフレの大きな流れについては、10月29日公開「『金融錬金術』は必ず破綻する。キリギリス型経済からアリ型経済へ」、10月6日公開「これが神様バフェット流、大乱でも生き残る優良企業銘柄の見分け方」、6月19日公開「米国企業が『デフレ』に強く、日本企業が『インフレ』に強い、納得の理由」などで触れてきた。

思い切ってまとめれば、これまでデフレ経済の勝ち組であった短期志向の国(企業)が没落する。逆に、日本を代表とする長期志向の国(企業)が繁栄するということだ。

長期的な、経営者、従業員、株主にとって三方よしを目指す「日本型経営」が再び脚光を浴びる。また、岸田文雄首相が掲げる企業の4半期開示見直しも、行き過ぎた企業の短期志向の是正へ向けた流れの一つだと考えるべきであろう。

また、インフレ時代にやってくるもうひとつの大きな流れは「川下から川上へ」である。デフレ時代には、モノやサービスが売れないから、最終消費者と接点を持つ小売りなどの川下が大きな力を持つようになった。いわゆる「川上から川下へ」である。しかし、これからはそれが逆転するのだ。

川上の資源・エネルギー企業、農林漁業生産者が復権するのはもちろんだが、メーカー、商社など「商品供給」の川上に位置する企業が主導する経済になっていく。

それを象徴する出来事になると思われるのが、デフレ時代の華であるPB(プライベート・ブランド)の衰退である。

セブンプレミアム、トップバリューなどのPBは我々の日常生活に溶け込んでいるが、それらが再びメーカー主導のナショナルブランドにとってかわられるのだ。

 

デフレだから川下の小売りが力を握っていたが、インフレになれば川上のメーカーが大きな力を得る。メーカーが、小売りの下請けともいえるPBよりも、大きな利益を得ることができるナショナルブランドの製造・販売に注力するのは当然である。

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