『スタンフォード式 最高の睡眠』に学ぶ、ぐっすり眠るための9つの習慣

 

先進7か国の中で、平均睡眠時間はワースト1位*と言われている日本。毎日忙しく、慢性的な睡眠不足に悩まされている方も多いのではないでしょうか。日中の疲れを癒やし、エネルギーをチャージする眠りがきちんと取れていないと、お肌はもちろん健康にも影響が。各界で活躍している人は、忙しくても睡眠を大切にしている人が多いのも事実です。来たる2022年に向け、エネルギーをチャージするために、幸運な睡眠についてご紹介していく本企画。


今日は、睡眠研究のスペシャリスト・西野精治先生のベストセラー本『スタンフォード式 最高の睡眠』から、心地よい睡眠に導くためのメソッドをいくつかご紹介します。
*OECDの「Gender Date Portal 2019」より

 

睡眠は“量より質”!


平日は忙しい分、週末に寝だめしているという方も多いと思いますが、これは睡眠不足の解決方法としてはNG。「最高の睡眠=量ではない」のです。睡眠不足が借金のように積み重なり、脳や体に悪影響を及ぼす“睡眠負債”というワードが近年話題になりましたが、週末は平日より2時間以上長く寝ているという人は、睡眠負債の傾向にあるそう。

それでは改めて、最高の睡眠とは何だろう?
答えは、「脳・体・精神」を最高のコンディションに整える、「究極的に質が高まった睡眠」となる。
脳・体・精神のコンディションを整える質の良い睡眠をとれば、仕事でも勉強でもパフォーマンスの高い一日が送れるし、単に量を求めてだらだら眠ったら、調子が崩れてしまう。
(中略)
眠っている間に、私たちの脳や体では、さまざまな営みがおこなわれている。朝、起きたときにベストな状態になるよう、睡眠中の脳と体の中では、自律神経や脳内化学物質、そしてホルモンが休みなく働いているのだ。
眠っている間の脳と体の働きをベストなものにして「睡眠の質」を徹底的に高め、最強の覚醒をつくりだす。これこそが、「最高の睡眠」である。

(『スタンフォード式 最高の睡眠』より抜粋)

ポイントは入眠直後の“黄金の90分"

 

睡眠時間を90分サイクルにするとすっきり起きられる、という説は有名ですが、実は最も重要なのは入眠直後の「最初の90分」。この最初の90分を“眠りのゴールデンタイム”と呼んでいるそう。


レム・ノンレムの周期にかかわらず、睡眠の質は、眠り始めの90分で決まる。
「最初の90分」さえ質が良ければ、残りの睡眠も比例して良質になるのだ。
逆に最初の睡眠でつまずいてしまうと、どれだけ長く寝ても自律神経は乱れ、日中の活動を支えるホルモンの分泌にも狂いが生じる。
どんなに忙しくて時間がなくても、「最初の90分」をしっかり深く眠ることができれば、最高の睡眠がとれるといっていい。

(『スタンフォード式 最高の睡眠』より抜粋)

そこで、入眠時に深い眠りに入るために推奨されているのが、“就寝90分前の入浴”です。私たちの体は、活動する日中は体温が高く保たれていますが、眠りにつく時には、深部体温(体の内部の温度)を下げることで脳と体をしっかり休息させる仕組みがあります。
皮膚表面から熱を逃がすシステム(熱放散)が働くと、深部体温が下がり、それに伴って体は休息状態になり眠気が訪れます。深い睡眠の時ほど、体温は大きく低下します。


入浴に関する私たちの実験データでは、40℃のお風呂に15分入ったあとで測定すると深部体温もおよそ0.5℃上がっていた。(中略)深部体温は上がった分だけ大きく下がろうとする性質がある。なので、入浴で深部体温を意図的に上げれば入眠時に必要な「深部体温の下降」がより大きくなり、熟眠につながる。0.5℃上がった深部体温がもとに戻るまでの所要時間は90分。入浴前にさらに下がっていくのはそれからだ。
つまり、寝る90分前に入浴をすませておけば、その後さらに深部体温が下がっていき、皮膚温度との差も縮まり、スムーズに入眠できるということだ。

(『スタンフォード式 最高の睡眠』より抜粋)


さらに、成長ホルモンがもっとも多く分泌されるのも、最初のノンレム睡眠が訪れたとき。成長ホルモンは、子供の成長に関わるだけでなく、大人の細胞の増殖や正常な代謝を促す働きがあり「アンチエイジングに効果がある」とも言われています。ここで上手く眠れていないと、成長ホルモンが正常に分泌されないそう。

たっぷり寝ているのに何だか疲れが取れない、スッキリしない、という人は、“睡眠の質”が良くないのかも……? そんな睡眠負債を抱えている方におすすめの心地よい睡眠のための9つの方法を次ページでご紹介します。

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