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世界的経済学者が考える「法人税はもっと上げていい」これだけの理由

みんなで創った資本で大儲けできるのだから
元ギリシャ財務相にして異色の経済学者が書いた『クソったれ資本主義が倒れたあとの、もう一つの世界』。経済SF小説という意表をついた形式で、読み手にポスト資本主義社会像を提示する。「税金の取り方」もその一つだ。彼が描き出す「もう一つの世界」には消費税も所得税も存在しない。それでどうして社会は成り立つのか。本書の担当編集者が独自の視点でご紹介する。

消費税の引き下げで本当に解決するの?

10月31日に行われた衆院選で各党は税金についての公約を掲げていた(筆者要約)。

・賃上げする企業には法人税を優遇!(自民党)

・期間限定で消費税5%!年収1000万円まで所得税なし。低所得者には年額12万円を給付(立憲民主党)

・期間限定で消費税5%。所得税と法人税を減税(日本維新の会)

・消費税は5%引き下げ、法人税は28%への引き上げ!(共産党)

おおむね「税金を引き下げますよ!」というメッセージで、しがない庶民としては一瞬、喜ばしく感じてしまうのだが、仮にその通りになったところで万事解決するわけではない。「国にそれほどお金があるわけ?」「給付金やセイフティネットの原資はどうなるの?」という問題も出てくる。

 

消費税が世界一高い国はハンガリーで27%、福祉国家として名高い北欧のスウェーデン、デンマーク、フィンランドは25%だ。ゆりかごから墓場まで面倒を見るという「福祉国家の財源」は税金が多くを占めると言っていい。

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