「おいしいね」と言い合える幸せ

劇場版の公開に先がけて放送された番組『公開直前スペシャル』の中で、劇場版のロケが行われた京都の老舗旅館の女将さんが、こんな言葉を口にされていた。

「愛とは、“思いやり”ですね」

言い得て妙だ。
それが、この物語の最大のテーマではないだろうか。

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シロさんとケンジは、いつもお互いを思いやっている。
普段はちょっと頼りないけど、何かあれば、シロさんの力になりたいと一生懸命なケンジ。
シロさんが、ケンジに「食べすぎるな」とか、「貯金しろ」とか口うるさく言うのも、ケンジの健康や、老後を心配すればこそだ。

相手の気持ちを思いやること。
相手の身体や、将来を思いやること。
そのために、毎日おいしいご飯を作ること。

それが、“愛”。

そして、そんな相手と過ごす日常を、“幸せ”と呼ぶのだろう。

おいしいものを一緒に食べて、「おいしいね」と言い合える人。
キレイなものを一緒に見て、「キレイだね」と笑い合える人。

その相手は、「異性」に限らなくていい。
「同性」のパートナーでも、同様に尊く幸せなのだと、シロさんとケンジが思わせてくれる。

(c)2021 劇場版「きのう何食べた?」製作委員会 (c)よしながふみ/講談社